鹿追町 国設然別湖北岸野営場

実はまだこのキャンプ場へは一度も行ったことがありません。なのに何故ここに書こうと思ったのか....それはおそらくこのキャンプ場がDebussyの月の光に一番似合いそうなキャンプ場だからです。温泉街はあるものの、あまり観光化されてなく、その温泉街からも5kmほど離れ、静かに水を湛えた然別湖畔に位置する松の木立の中のサイト。地面は火山灰で水はけも良く、傾斜もない。カヌーで漕ぎ出す湖には、オショロコマが泳ぎ、夜ともなればシマフクロウの鳴き声が聞こえてくる。そして、湖面に浮かぶ月。 自然派キャンパーなら誰しも憧れるそのキャンプ場に不覚にも、まだ行ったことが無いのです。数年前の秋ここを訪れたときは既に路肩に雪が積もっていました。寒さに震えながら湖を眺めると、湖岸付近ではオショロコマの稚魚が沢山泳いでいました。湖面ではカヌー教室が開かれ、いつかはここでカヌーに乗りたいと思ったものです。それ以来毎年、「今年こそ然別湖へ行こう」と思いながら、今日に至っています。そして今年もそう思っています。 実現したら、その感想をここへ書くつもりです。乞うご期待!
そうそう、然別から糠平へ抜ける道は、とても狭く曲がりくねっている上に大型の観光バスも通るので、運転が大変でした。


Clair de lune

ドビュッシー初期のピアノ曲集の傑作である「ベルガマスク組曲」の第3曲、大変有名な曲です。「ベルガマスク」とはドビュッシーが留学中に訪れた北イタリアのベルガモ地方およびその住民を意味するのだそうです。この曲を作る最初のきっかけは、ポール・ヴェルレーヌの詩集「華やかな宴」の中の「月の光」によるもと言われています。

......さまざまな仮面(マスク)、ベルガマスクが
楽しげに歌いながら過ぎてゆく。
仮装の下の心は悲しみにみちているのに 

月の光が水面に輝いている。透明でやわらかな月の光のかもしだす静けさ...
繊細でロマンティックな情感に満ちあふれたこの曲を弾くたびに、幻想の中をさまよっているような錯覚を覚えます。