Little Players News

No.12 1999月号

今年の冬は雪が多かったですね。そんな冬もようやく終わりに近づき、日増しに暖かくなって、春の訪れを感じる今日この頃です。

♪ スオミ・ピアノ・スクール B ♪

〜すぐペダル〜

スオミでは最初からピアノを全部使って練習をします。それは例えば、ペダルを使う、黒鍵を使う、鍵盤の端から端まで弾くなどといった事です。ピアノという楽器はそれらすべてを使って音楽を演奏する楽器ですので、実にあたりまえの事なのですが、例えばバイエルなどの教材では、黒鍵はあとの方になって遠慮がちに顔を出す程度ですし、ペダルに至っては初めから終わりまで全く出てきません。そのような教材だけで何年もピアノを練習していたとしたらどうでしょう? 中央付近の白鍵だけを使って毎日・毎日練習してピアノが好きになったり、音楽が楽しいと思う事ができるでしょうか? ピアノの響きの美しさや表現の幅を感じる事ができるでしょうか? そして、いよいよ黒鍵やペダルを使うようになったときにはそういうものは難しいという先入観でとても苦労すると思います。ペダルを踏まずしてピアノをやめてしまう生徒さんが多いと聞いて可哀想だと思います。しかし、皆さんは“猫踏んじゃった”という曲をご存じでしょう?ピアノを習っていない小さな子供たちでも見よう見まねで弾いているのをよく見かけますが、あの曲は黒鍵のオンパレードで、楽譜には♭が6つも付いているのですよ。先に楽譜を見ていたら、たぶん弾くのを諦めてしまうのではないかしら。しかし、黒鍵の面白い響きやペダルを踏んだときの音の広がりは、ピアノという楽器にとって、とても素敵な要素で、♯や♭や黒鍵やペダルが難しいというのは単なる先入観にすぎないのです。スオミを使っていれば、そのような先入観を持たずに、最初から自然にピアノのすべての要素が使えるようになり、そして音楽の楽しさに触れることができるのです。