Little Players News

No.27 2000

新緑の美しい季節ですね。今年の発表会「Littele Players Vol.9」は9月10日(日)に決まりました。今年は「ロマンティック」をテーマに様々な作曲家の曲に取り組んでいきたいと思っていますので、どうぞお楽しみに。今月から準備に入りますので、皆さん張り切っていきましょう!

今月は「バヘハモベ」のコーナーをお休みしてピアノについてお話ししてみたいと思います。ピアノの練習用にはやはり、アコースティック(本物)のピアノを使うのが理想的ですが、住宅事情などで電子ピアノで代用される方もいらっしゃいます。今回はピアノの特徴と電子ピアノの弱点をお話したいと思います。

 

ピアノと電子ピアノの違い

鍵盤を押した強さが、そのままハンマーを伝わって弦を叩く構造のピアノは無限段階の強弱が可能です。 弦を叩く強さによって音量が変わるピアノは、音量の変化に伴って音色も変わります。これがピアノの微妙な表現につながります。また後述するペダルの使い方でも音色が変わり、上手に使うと様々な楽器の響きを表現する事ができるようになります。 ピアノの中に張ってある弦は、普段はダンパーで押さえてありますが、ペダルを踏むとダンパーが離れて自由な状態になります。この時、弦と弦の間には共鳴という現象が起き、1つの音を鳴らしても、他の弦がいっしょに振動して複雑で奥行きのある音色になります。 ピアノには通常2本から3本のペダルがあります。このペダルは踏む・踏まないの2通りだけでなく、強く踏む・弱く踏む、あるいはゆっくりと踏む、小刻みに踏むといった使い方をしますが、このペダルの踏み方1つで音色が一変してしまいます。

これらのピアノの特徴は、あらかじめ記録されたピアノの音(マイクで実際のピアノの音を1つづつ録音したものです)を、鍵盤に合わせて強さを変えて再生する電子ピアノにはありません。ですから電子ピアノを使って、これらの表現を練習することはとても難しいのです。自宅で電子ピアノを使って練習する人は、教室のピアノを使ってピアノの“音“とその変化をなるべく多く聴き、電子ピアノでも想像力を働かせて練習するようにしてください。

サイレントピアノ

本物のピアノに、電子ピアノの部品と特殊な装置を組み込んで、切り替えで電子ピアノとしても使えるようにしたものがサイレントピアノと呼ばれているものです。これは普段は本物のピアノとして使えますが、切り替えた時には電子ピアノと同じものになります。昼間はピアノとして、夜は電子ピアノとして消音してヘッドフォンを使用して練習できます。