Little Players News
No.33 2000年 12月
いよいよ今年も最後の月となりましたね。風邪などひかないように!
ヘンデルの作品
ヘンデルの作品で最も多いのは歌劇で、40曲以上あります。しかし、歌劇自体は、台本が当時の様式に従っていて劇的展開がなく、セリフもあまり面白くないために、今日ではほとんど上演されていません。 曲の方は、歌劇「セルセ」の中の歌曲「ラルゴ」など、良く知られている曲もあり、私も学生の時に歌った経験があります。
ヘンデルの音楽は、当時のあらゆる様式を集め、美しい気品を示していますが、表面的なものではなく、内面的な大きさを目標にしていたようです。そこには、充実して、のびのびとした力がみなぎっています。 今回はヘンデルの代表作「水上の音楽」をご紹介したいと思います。
水上の音楽について
イギリス国王ジョージ一世の、舟遊びのための曲と言われています。 ギリシャ神話に出てくる、水の神トリトンの、貝のラッパや妖精たちの笛と大いにかかわりがあるからでしょうか、この曲は管楽器が豊富に使われていて、明るく爽やかな表情を持っています。 ヘンデルの作品の中でも最もポピュラーで人気の高い作品ではないでしょうか。
近年「癒しの音楽」が流行ですが、屋外用に作曲された「水上の音楽」を聴いていますと、とても健康的で穏やかな気持ちになってきますよ。 きっと、それがバロック音楽の特徴なのでしょうね。
皆さんも、たまにはこのような音楽を聴いて心身のリフレッシュをされたらいかがでしょうか。
お勧めのCD
ヘンデル「水上の音楽」 アーノンクール指揮
ウィーン・コンチェントゥス・ムジクス
WPCS-21027 WARNER CLASSICS100 1978&1982年録音
強烈なインパクトを持つアーノンクールの演奏。その野心的で大胆極まりないアプローチは、発表当初、聴き手の度肝を抜きました。まさに歴史的名演で、現在でもその新鮮な印象はまったく色あせてはいません。(解説より)