Little Players News

No.35 2001

2月。いよいよ寒さも厳しくなってきましたね。風邪に負けないように!

ハイドンの作品

ハイドンの作品には、性格がよく現れていて、内容がしっかりとしていて穏やか、それでいてユーモアにあふれ高い芸術性に満ちています。「交響曲の父」という名にふさわしく、ハイドンは104曲のシンフォニーを書きました。有名なものは「びっくり」「軍隊」「時計」「太鼓連打」「ロンドン」「おもちゃのシンフォニー」などがあります。今回は晩年の傑作オラトリオ「天地創造」をご紹介したいと思います。私も音大時代にオーケストラと大合唱した経験がありますが、実に壮大で素晴らしく、神様が一日一日創り上げていくストーリーが大変面白かったです。オラトリオとは宗教的な題材をもった、声楽および器楽による大がかりな楽曲です。

オラトリオ 《天地創造》

オラトリオ≪天地創造≫はヘンデルの≪メサイア≫、メンデルスゾーンの≪エリヤ≫と共にいわゆる三大オラトリオの1つと賞されています。

ハイドンは、ヘンデルの≪メサイア≫を聴いて感動し、「私もあのような立派な音楽を書きたい」と言ったといいます。1795年から約3年をかけて、演奏に2時間半を要するオラトリオ≪天地創造≫を作曲し、1799年にウィーンの宮廷劇場で初演され、大成功を収めました。

この曲の冒頭は、神が混沌の中から天地を創造する様子を描く雄大な序曲から始まります。「初めに神は天地を創造された……」と歌い出す荘重なバスに続いて、合唱が、ささやくように「神が『光あれ』といわれると」と歌い始めます。「光があった」と最強音に変わる劇的な展開は、このオラトリオの最も印象的な部分です。ついで、創世記に従い、神が天と地を造り、日と月と星々を創造する有様を描写し、詩編19編「天は神の栄光を物語り……」の大合唱で第1部は終わります。動物と人の創造を歌う第2部、第3部では、アダムとイヴの楽園での楽しい生活を歌い、天使と共に創造の神を賛美する終曲合唱「全ての声よ、主に向かって歌え」で全曲を閉じます。

お勧めのCD

ハイドン オラトリオ『天地創造』

指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン

ベルリンフィルハーモニー 

グラモフォン 449761-2