Little Players News

No.45 2001 12月

今年も残りわずかになりましたね。皆さんにとって、どんな年だったでしょうか?

ベートーヴェン交響曲 第9番
暮れになると耳にするベートーヴェンの第九。「歓喜の歌」は、その第4楽章です。荘厳で、気高く、力強い音楽は、ベートーヴェンの生き方そのものです。望んでも報われない愛、つきまとう生活の苦しさ、そして音楽家として致命的な耳の病気。しかし、どんな困難に出会っても逃げることはせず、死の訪れる最後の日まで、音楽ひとすじに生きた誇り高い偉大な生涯でした。「困難を突き抜け、歓喜にいたれ」……どんなに苦しいことがあってもひるまず、それを乗り越えたとき、本当の喜びを知ることができる…….。ベートーヴェンの好んだ言葉です。53歳のベートーヴェンは、6年間をついやして荘厳ミサ第九交響曲を完成させました。この曲を初演したとき、すでに耳が聞こえなくなって、演奏が終わったことも大拍手も届きませんでした。聴衆に背をむけたままベートーヴェンは、いつまでも立っていたのだそうです。そして、この舞台がベートーヴェン最後の演奏となりました。

1827年3月26日、ウィーンは雷鳴のとどろく嵐の夜でした。嵐の空に向かって、ベートーヴェンは高々と右手をかかげ、こぶしを握りしめたまま息をひきとりました。死を迎えてもなお、「苦難に負けるな」そう言いたかったのかもしれません。
コンサート情報
HBC創立50周年記念演奏会
ベートーヴェン交響曲第9番〈合唱付〉
2002年1月14日(月・祝)
2:30p.m.開場 ●3:00p.m.開演
札幌コンサートホールKitara大ホール
入場料 3,000円(全自由席)
指揮:小林研一郎
HBC勝率50周年記念オーケストラ