Little Players News

No.50 2002 5月

新緑が鮮やかな季節になりましたね!
花達も彩りを添えて、街は華いで見えます。

ロマン派音楽 C

バヘハモベウロシュショシュリワブ…

先月号のシューベルトの次は、中期ロマン派の大家メンデルスゾーンです。


メンデルスゾーン

メンデルスゾーンは、1809年、ドイツのハンブルクに生まれました。父アブラハムは銀行家、母レーアも銀行家の出身で、メンデルスゾーン一族はヨーロッパでも有名な一族でした。生まれつきすぐれた才能を持っていた上に、父がメンデルスゾーンのために、楽士を雇い、オーケストラを編成して彼の作品をすぐに演奏できる環境を整えたといわれています。そんな理想的な音楽環境に恵まれ、幼い頃からその天才ぶりを発揮しました。9歳で、ピアニストとしてデビューし、12歳の時に作曲法を勉強し始め、17歳の時には有名な「真夏の夜の夢」への序曲を書くなど、シューマンをして「19世紀のモーツァルト」といわしめたほどの天分に恵まれ、数多くの名曲を残しました。

代表作としては、結婚行進曲でおなじみの「真夏の夜の夢」、ヴァイオリンの魅力が最大限に発揮され、全編に美しい旋律と詩情があふれている「ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64」があります。メンデルスゾーンは、当時の音楽家では珍しいほど幸福な生涯を送りましたが、健康には恵まれず、38歳という短いでこの世を去りました。



《無言歌》

メンデルスゾーンのピアノ曲では、生涯にわたって書き続けた48曲にのぼる「無言歌」が中心的で有名な存在といえます。「無言歌」とは、「歌詞をもたない歌曲風な旋律による器楽曲」ということです。旋律に歌詞を付けて、そのまま歌曲としてもいいような美しい旋律と、それを彩り豊かに支える伴奏とでまとめられています。「春の歌」、「狩りの歌」、「ヴェニスのゴンドラの歌」、「紡ぎ歌」などが良く知られています。中でも哀愁をおびた旋律が素敵な「ヴェニスのゴンドラの歌」は3曲あり、発表会でもよく演奏されますので、皆さんも聴いたことがあることと思います。