Little Players News

No.60 2003 3月

寒さも、だいぶ緩み、春がそこまでやってきているようですね。

ロマン派音楽 H

バヘハモベウロシュメショシュリブ…

今月は、ロマン主義を極め、台本、演出から音楽まですべてを自分の世界観で埋め尽くした長大な楽劇を創作し、20世紀の音楽に多大な影響を与えた「オペラの巨人」ワーグナーです。

ワーグナー

イタリアのヴェルディとともに19世紀後半を代表するオペラ作曲家ワーグナーは、1813年ドイツのライプチッヒに生まれました。少年時代はギリシャ神話やシェークスピアの作品を熱心に読み、14歳で悲劇を書いたほど、文学に熱中していましたが、その頃聴いたベートーヴェンの「第九交響曲」に感激して音楽家になろうと決心しました。ワーグナーは、苦労を重ね、台本も自分で書き、音楽と舞台芸術の一体化を押し進めた「楽劇」と呼ばれるものを生み出していきました。また、自作を上演するためにバイロイト祝祭劇場を建て、上演に丸4日もかかる代表作「ニーベルングの指輪」などを発表していきました。がむしゃらに自分の芸術を追及し、借金、革命、国外追放と波瀾万丈の生涯を送ったワーグナーは、1883年、70才の生涯を閉じました。大がかりで革新的な事の好きだったこの大芸術家にふさわしく、王候貴族の葬儀よりも盛大だったそうです。

ワーグナーとリスト

1845年にオペラ「タンホイザー」がドレスデンで初演されましたが、あまりにも革新的な作品に聴衆は面くらい、猛烈な反発の嵐をまきおこしたのです。それから3年後、ワーグナーの熱烈な支持者となったリストによってワイマールで上演され成功を収めました。この時から2人は生涯の友情をむすぶことになりました。また、ワーグナーはリストの娘、コジマと再婚し、最後はコジマの腕の中で息を引き取ったのです。

映画の中のワーグナー

フランシス・コッポラ監督の映画「地獄の黙示録」で、「ワルキューレの騎行」が大変効果的に使われています。映像と音楽がとてもマッチしていて、思わず映像の世界に引き込まれてしまいます。