Little Players News

No.66 2003 9月

今月21日は、いよいよ発表会ですね。体調に気をつけて頑張りましょう!

今月は生徒さんの紹介コーナーはお休みして、発表会で演奏する曲を抜粋で紹介いたします。

 樅の木(シベリウス)
北欧では、1年を通じて緑の樅の木は、永遠の命の象徴。この曲は、フィンランドの大作曲家シベリウスの秀作です。

 夜想曲(ホフマン)
原題はイタリア語で「ノットゥルノ」。夜想曲(ノクターン)という意味です。右手と左手がデュエットしているようなロマンティクで美しい曲です。

 夜の海辺にて(カスキ)
フィンランドで最もポピュラーなピアノ曲のひとつ。ほの暗い憂愁と憧憬が、おしつけがましい感傷におちいることなく、流れるような旋律と明暗微妙に交錯する印象派的な和声で描かれています。

 タランテラ(ブルグミュラー)
テンポの速い8分の6拍子で書かれた、ナポリ地方の民族舞踊。

 グラドゥス・アド・パルナッスム博士(ドビュッシー)
組曲「子供の領分」より第1曲。クレメンティのピアノ練習曲の表題の後ろに「博士」と付けてタイトルとしました。難しい練習曲を、いやいや練習する子供の姿をユーモラスに描いています。

 雨だれのプレリュード(ショパン)
「24のプレリュード」の中でもっとも有名な曲です。実は、ショパンは24曲のどの一つにも標題をあたえていません。「雨だれ」という呼び名の起こりは、マヨルカ島滞在中のある夜、ショパンが屋根から落ちる雨の音を聴いて作曲したものだからと言われています。

 舟歌(チャイコフスキー)
1月から12月まで、それぞれに表題が付けられたチャイコフスキーのピアノ曲の代表作である「四季」の6月の歌です。船の揺れ動くようなリズムに導かれて、波のように上下する美しい旋律が歌い出されます。

 ソナタ第17番「テンペスト」より第1楽章(ベートーヴェン)
この曲を理解するヒントを求めた弟子のシンドラーに、ベートーヴェンは「シェークスピアの『テンペスト』を読みたまえ」と答えたそうです。
激しい緊張と弛緩(しかん)が対立しつつ共存していて、ベートーヴェンの強烈な意思が見られる作品です。幻想性と劇的な音楽が魅力です。

 超絶技巧練習曲集より第4番「マゼッパ」 (リスト)
その名の示す通り、リストの名技的なピアノ曲の中でも最も難度の高い作品です、ショパンの練習曲と同じく、練習曲でありながら、鑑賞を目的とした芸術作品でもあります。「マゼッパ」は、ヴィクトル・ユーゴーの「東方詩集」に登場するコサックの英雄です。「不倫の恋の罪で野生の馬に縛りつけられる」刑を受けたのですが、やがて、コサックの首領となり凱旋を祝われたそうです。曲の最後にリストはユーゴーの詩を引用し「ついに最後の時がきた....しかし、彼は王となった」と記しています。