Little Players News

No.71 2004 2月

寒さの厳しい季節ですが、風邪などひかないように!

いつか弾いてみたい憧れの曲 C 

同世代に活躍したショパンとリスト。リストがベートーヴェンの流れを受け継いでオーケストラ的な表現を求めたのに対し、ショパンはピアノでしか表現できない繊細なパッセージやハーモニーを織り成すピアノ曲を書きました。

幻想即興曲(ショパン)
ショパン(1810〜1849)の4曲の即興曲の中で一番有名な曲ですが、実はショパン自身は出版したがらず、亡くなってから友人によって勝手に「幻想」というタイトルを付けて世に出されました。

☆感想
中学1年生の時にステレオを買ってもらい、初めて買ったレコードの中に入っていたこの曲が、当初はお気に入りで憧れの曲でした。ピアノ講師になったばかりの頃のお弾き初め会と、数年前のお弾き初め会で演奏しました。今でも時々弾く愛奏曲です。左手が6連符に対して右手が8連符という絡みが、格好良くもあり難しい点でもあります。誰もが知っていて聴き映えがするのでレパートリーにはうってつけですので、皆さんも、いつか弾いてくださいね。

愛の夢 第3番(リスト)
フランツ・リスト(1811〜1886)のピアノ作品の中で最も広く親しまれている曲です。リストのピアノ曲というと、とにかく超絶技巧を駆使した華やかなイメージがありますが、この「愛の夢」は甘美なサロン風の性格が人気になっています。そもそもは歌曲として作曲されたのですが、リストはピアノという楽器の魅力を生かして原曲にはないピアニスティックな曲に仕立てました。

☆感想
この曲も講師として、お弾き初め会で期間を置いて2度演奏しました。
ショパンをとても尊敬していたというリスト。ショパンが亡くなった翌年に「愛の夢(ノクターン)」と題して出版されたこの曲は、ショパンへのはなむけだったのかも知れませんね。
皆さんにも、リストならではの華麗なピアニズムで、歌手が熱唱するごとく演奏してほしいと思います。