Little Players News

No.82 2005 1月

あけましておめでとうございます!今年も素敵な年でありますように。

もっと楽譜を読もう B 

今月は音楽がわかるための重要なヒントとして「調性」についてお話したいとおもいます。

「調性(ちょうせい)」

 レッスンの時に、この曲は「何調でしょう?」とよく質問しますが、みなさんは、楽譜を見てすぐに答えられますか?

良い演奏をするためには、「その音楽の内容がわかっている」事が大切です。そのためには、いくつかのポイントがありますが、その第一歩が「調性」です。それは、その曲がどんな雰囲気の曲で、途中でどのようなドラマ展開があるのかを示す手がかりが、「調性」にあるからです。

一般に、「調性」とは、主音を中心にまとまろうとする音の集まりの事と説明されていますが、ふだん耳にする音楽の世界では、「○○調」と言った、「調」の事だと思っても良いでしょう。

調は、鍵盤で、ド(日本音名でハ)からシ(ロ)までの間にある12の白鍵と黒鍵の音それぞれに、長調と短調の2種類ずつ、全部で24個あります。多くの場合、長調は明るい感じ、短調は暗い感じの曲となりますが、曲のイメージで長調でも悲しく感じたり、短調でも明るく弾んだイメージに感じることもあります。よく「あの人はA型らしい」とか「B型っぽい性格」などと、血液型でなんとなくその人の感じがわかることがありますが、「B型の人はこう」と言えるほどはっきりしたものでもありません。そういう意味で、「調」は曲の血液型と言えるかもしれませんね。

明るく始まった曲なのに途中で暗い感じのメロディーが出てきたりと、曲の途中で雰囲気が変わる事がありますが、そういう時は、「転調(てんちょう)」と言って、調が変わっている事が多いのです。 転調する時は、ほとんどの場合、その調の親戚の調に変わりますが、親戚の調の事を、「近親調(きんしんちょう)」と呼びます。 例えば、ハ長調の「近親調」は、ハ短調・イ短調・ト長調・ヘ長調です。「近親調」は、簡単なルールを知っていればすぐに見つける事ができますが、それについてはレッスンで勉強していきましょう。興味のある人は、同主調・平行調・属調・下属調という音楽用語を調べてみてください。