Little Players News

No.102 2006 9月

今月は、いよいよ発表会。体調に気をつけて楽しいコンサートにしましょう。

発表会の曲より

今月は、発表会のプログラムより抜粋して曲の紹介をしたいと思います。

♪女王の陶器人形レドロネット(ラヴェル)

後に管弦楽用に編曲され、バレエ音楽としても知られる、4手連弾の組曲からの1曲。全曲中最も華やかで、また中国の香りがしてくる。きらびやかな音の動きは水晶のオルゴールのよう。

♪「ヘンゼルとグレーテル」(フンパーディング)

題材はグリム童話でありながら、いかにもドイツ的ながっしりとした構築と多彩な和声な響きが美しい作品。

♪別れの曲(ショパン)

美しいメロディーが印象的で、ショパンのエチュード(練習曲) の中では最も有名な曲でしょう。

♪小さな木の実(ビゼー)

「美しきパースの娘」の中のセレナードをベースにしたこの曲は、NHKの「みんなのうた」でも放送され、親しまれています。

♪「抒情小曲集」より“ノクターン”(グリーグ)

時が止まってしまったようにいつまでも明るい白夜。夜半を過ぎるころ、森の鳥たちが鳴きはじめる。その声は太くまろやかでフルートのよう。透明に穏やかに響いて幻想的な曲です。

♪「子供の領分」より“雪は踊っている”(ドビュッシー)

「ねえパパ、見て雪」とドビュッシーの娘シュウシュウが窓から外を見ているように感じます。幻想的な雪の風景。白い雪はふわふわ、そして時折、風が吹くと激しく舞い、小鳥や花は大丈夫かしらと不安になります。

♪ピアノソナタK310第1楽章(モーツァルト)

きらきら星変奏曲と同じ頃に書かれた作品です。モーツァルトが数々の苦難に会い、そして、母を亡くすという絶望感にも襲われました。19曲のうち2曲しかない短調ですが、まさに「走る悲しみ」とも言うべき作品です。

♪「鏡」より “道化師の朝の歌”(ラヴェル)

バスク人を母に持つラヴェルのスペインに主題をとった作品。道化師の笑いと涙を特有の技法で描写しています。ラヴェルらしいヴィルトーソぶりを発揮するダイナミックさが魅力の作品。ピアニストにとっては難技巧の連続ですが、1音の曖昧さもなく構成されています。また、強烈なグリッサンドが印象的に用いられています。