Little Players News

No.104 2006 11月

雪虫が飛ぶ季節となり、朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたね。

音楽教室の移り変わり @

独立して西川音楽教室を主宰してから早15年が経ちました。今月は、これまで私が経験してきた事、そして、現在私が感じている事などについてお話したいと思います。

音楽教室は子供だけだった!?

私が子供の頃通っていた教室には大人の生徒さんはいらっしゃいませんでした。 音大を出て、最初に教え始めた頃の音楽教室の生徒さんも、大人の生徒さんは、大学や専門学校の試験でピアノを弾けるようにと習う人や保母さんと学校の先生がほんの少し。教え始めて間もなく、生徒さんは60人を超え、毎日めまぐるしく生活していました。 現在のように自宅のみで教えていたわけではありません。 楽器店、古平、岩内、自宅と教室が在り、多忙でしたが、楽しかったです。 今もそうですが、私はレッスンするのが好きです。 しかし、毎日10人以上の生徒さんを教える事になるうえ、古平、岩内では帰りのバス時間の関係もあり、あまり時間に余裕を持てずに居ましたので、もっとゆったりレッスンする事ができたらと、いつも思っていました。 

部活と塾とピアノ

子供達が、勉強に、部活に、塾に、遊びにと、忙しいのは今も昔もそれほど変わらないと思います。 でも、教室で子供たちから、「忙しい」とか「疲れた」といった言葉を聞く事は滅多にありませんでした。 ところが、勉強と部活でクタクタ、練習する時間が無いという子がここ2年くらいの間に急激に増えてきたように感じます。 「土曜も日曜も部活動に参加しないと置いていかれる」という台詞を子供達から聞くのは驚きですし、「ゆとり教育」とは何なのでしょうと首を捻ってしまいます。 部活動が始まるまでは、「ピアノの先生になりたい」と張り切っていた生徒さんがあっさりやめてしまい愕然としたこともあります。 今までの努力や、これからの事を考えて相談してほしかったのですが、電話でやめる事を決意したと告げられました。 それほど精神的に追い込まれてしまうのでしょう。 ピアノは趣味だからと後回しにされてしまいがちですが、趣味だからこそもっと楽しんで続けて欲しいと思うのです。 それが子供たちのこれからの人生の中でいずれ大きなプラスになっていくと思います。 そこでご父兄の方にお願いです。「練習しなさい」の代わりに「聴かせて」と言ってあげてください。 そして一緒に音楽を楽しんでみてください。 子供たちが元気を取り戻し、のびのびとそして生き生きとピアノを練習するおまじないです。