Little Players News

No.126 2008 9月

いよいよ発表会が近づいてきました。素敵なステージになりますように最後の仕上げに取り組んでください。

今月は紹介コーナーをお休みして、発表会のプログラムより抜粋して曲のご紹介を致します。

荒野のバラ(ランゲ) 

「花の歌」で有名なランゲのロマン的作品です。
フレージング、ペダルの使い方など、メロディーの緩急や発想が素敵で人気があります。

シシリエンヌ(フォーレ) 

イタリアのシシリー島の舞踏曲で、拍子は常に8分の6拍子です。その曲想は「優雅と平和の中の喜び」。高い紺碧の空、瑠璃色の波、南国特有な美しい風景と、そこで踊る人々。大変ポピュラーな曲で、旋律は夢を誘って、心に甘く流れ込みます。

ドリー(フォーレ) 

全6曲から成るこの組曲は、フォーレの代表作で広く親しまれています。ドリーとはバルダック家の幼い娘エレーヌの愛称で、曲は誕生日を祝って毎年1曲ずつ作曲されました。

ラデッキー行進曲(J シュトラウス)

父ヨハン・シュトラウスの代表曲。曲名はオーストリアのラデッキー将軍からとったものです。
ウィーン・フィルハーモニーのニューイヤー・コンサートのアンコールの最後を飾る曲として伝統的に演奏されます。

動物の謝肉祭(サン=サーンス)

全14曲から成るこの組曲は、ユーモアたっぷりの作品です。「かめ」では「天国と地獄」の旋律をわざとゆっくり演奏しますし、ピアノの名手だったサン=サーンスは「ピアニスト」を登場させています。中でも「白鳥」はチェロ独奏曲としてあまりに有名な曲です。

エチュード・アレグロ(仲田喜直)

細幅鍵盤の普及に大変な尽力を注がれた仲田喜直さん。子供の作品にはオクターブを使用しませんでした。この作品は、手が小さくても指がよく動くようになったお子さんが無理なく弾けるように作曲されました。テンポの速い曲で、中間部の歌うような美しい旋律が魅力の作品です。

ジプシーの群れ(ベール)

情熱的なジプシーの踊り。軽快なスタッカートが魅力で明るく歯切れのよい曲です。私が小学5年生の時に発表会で演奏した想い出の曲です。今回も同じく小学5年生の生徒さんに演奏してもらいます。

ノクターン Op.9 No.2(ショパン)

ショパンのノクターン(夜想曲)全19曲の中で、一番親しまれている曲です。感傷的で甘美な旋律は「ピアノの詩人」といわれるショパンならでは。とても優美で美しい作品です。

ワルツ第14番ホ短調(ショパン)

ショパンが故郷ワルシャワを離れようとした年に作曲されました。生前には出版されず、死後19年経って出版されました。華麗な技巧を織り込んだこの作品は、小品でありながらピアノ協奏曲ホ短調に通じるところがあります。

「別れの曲」Op.10 No.3(ショパン)

練習曲第3番ホ長調は、カンタービレ(歌うように)の練習です。ショパンは“一生のうちに二度とこんなに美しい旋律を見つけることはできないでしょう”と言ったそうです。日本では「別れの曲」の名で広く知られています。

リゴレット・パラフレーズ(リスト)

ピアニスト、作曲家、指揮者であったリストは、他の作曲家の交響曲や歌曲を編曲するのが得意で、様々なジャンルの作品を編曲しています。その数は驚く程あり、ほとんどは超絶的な技巧を持ったピアニストとして活躍したリストが、その技巧を華麗に披露するためでありましたが、原曲の魅力を損なうどころか、むしろその魅力のエッセンスを華やかに聴かせている作品が多いです。その代表的な作品がこの「リゴレット・パラフレーズ」です。イタリアの作曲家ヴェルディのオペラ「リゴレット」の中の第3幕の4重唱を素材として、華麗な装飾を施したパラフレーズです。
4重唱を2本の腕で弾ききるという大胆な作品は、多くのピアニストに愛されている名曲です。