Little Players News

No.138 2009 9月

いよいよ発表会が近づいてきました。素敵なステージになりますように最後の仕上げに取り組んでください。

今月は紹介コーナーをお休みして、発表会のプログラムより抜粋して曲のご紹介を致します。

海の風景(内田 勝人)

13曲から成るこの組曲は、子供たちに向けて、海をモチーフとしたイメージを絵と詩で書き綴られています。イメージをふくらませて、生き生きとした表現で演奏できるようにと願いをこめて書かれた作品です。

山の魔王の宮殿にて(グリーグ) 

 イプセンの戯曲『ペール・ギュント』の付随音楽として作曲された26曲から、オーケストラ用に8曲が選び出された、第1・2組曲の中の作品です。「山の 魔王」とは、物語りの主人公ペール・ギュントが山の中で出会った妖精トロールの王。ノルウェーでは、今でもトロールの存在を信じている人が多く、物が無く なったときなどに、「トロールのいたずら」と言われるのだそうです。

抒情小曲集(グリーグ) 

グリーグは1845年ノルウェーの都市ベルゲンに生まれました。全66曲から成るこの作品は、24歳の時から37年もの歳月をかけて日記のように書き綴られたものです。中でも『春に寄す』は、北欧を代表するピアノの名曲のひとつです。

ピーターと狼(プロコフィエフ)

1891年ロシアで生まれた作曲家プロコフィエフが作曲した子供のための音楽作品。ナレーターと小編成のオーケストラ向けに書かれました。親しみやすく、音楽的によく書かれていることもあって世界中の子供たちに愛好されています。

お菓子の世界(湯山 昭)

1973年に初版が発売されて以来、驚異のベストセラーとなっている作品です。様々なお菓子が登場して色々なスタイルで演奏されます。

18の練習曲集より「打ち明け話し」「すばやい指さばき」(ブルグミュラー)

1806年ドイツに生まれたブルグミュラーは、25の練習曲で日本でもお馴染みの作曲家です。18の練習曲は技術的にも内容的にも、より難しくなっていま す。表情豊かに歌われる「打ち明け話し」。軽快で小気味良く歌われる「すばやい指さばき」。対照的な2曲をお楽しみください。

ベニスのゴンドラの歌(メンデルスゾーン)

1809年に生まれたメンデルスゾーンの代表的なピアノ作品である全48曲から成る無言歌集。無言歌とは、「歌詞を持たない歌曲」という意味です。第12曲のこの曲は、8分の6拍子の流れるような美しい旋律で舟歌が歌われます。

幻想曲「さくらさくら」(平井 康三郎)

日本の古くからある有名な曲「さくらさくら」を、ゴージャスに、そして華麗に変奏した作品。お琴や太鼓などの楽器が出てきます。次から次へと変奏される面白さをお楽しみください。

グラドゥス・アド・パルナッスム博士(ドビュッシー)

当時3歳だった娘のエマ(愛称はシュウシュウ)のために作曲された『子供の領分』の第1曲目。『子供の領分』は、子供向けの作品ではなく、大人が子供の気 分になって演奏される事を目的とした作品です。第1曲のこの作品は、クレメンティの練習曲集「グラドゥス・アド・パルナッスム」を練習する子供の退屈でや りきれない思いを巧みに表現しています。

アラベスク第2番(ドビュッシー)

初期の作品。アラベスクとは唐草模様という意味で、音と音が美しく織り成す模様のように展開されていきます。流麗な第1番とは対照的な第2番は、軽やかな3連符が特徴の舞曲風の作品です。

ハンガリー狂詩曲 第2番(リスト)

リストは作曲家であると同時に高度な技巧を持つピアニストで「ピアノの魔術師」と呼ばれています。全19曲からなるこの作品中、最も有名な第2番は、リス ト自身がそうしたように、随所にカデンツァ(即興)が挿入されて演奏されることが多い曲です。特にラフマニノフやホロヴィッツのカデンツァが有名ですが、 演奏者の個性が発揮される作品です。重々しいテンポで情熱的に歌われる「ラッサン」と、テンポの速い「フリスカ」に別れています。フリスカでは「クシコス ポスト」で耳なじみの主題が次から次へと現れ最後は熱狂的に踊るジプシーの姿が目に見えるようです。