Little Players News

No.145 2010 4月

新学期の始まりですね。環境が大きく変わっても、どっしり構えてピアノに取り組みましょう!

ピアノ Q&Aコーナー③

今月は第3回目。 よく分からない人が多い「何調?」についてのご質問です。

調性判断ができるようになるには? 投稿者 M.T ピアノ歴 5年

Q. 「この曲は何調ですかと問われた時、曲を見ただけでは分かりません。トニイホロヘハ ヘロホイニトハのしくみしかよく分かりません」

A. 楽譜を見た時にまず、この曲は何調であるかという事を知ることは大切です。
   何故かというと、調性を知る事により文章でいう「起承転結」のような「始まり、展開、終わり」を意識して演奏できるようになるからです。
  「そんな事を知らなくても楽譜が読めたら弾ける」という生徒さんも、きっと多いのではと思いますが、
  知る事によって表現の幅が大きくなり、暗譜も簡単になり、効果的な演奏に結びつくのです。
  中学生の時、3年間の担任が音楽の先生でしたが、ある呪文のような事を教えてもらいました。

長音階

♯(シャープ)の呪文は「トニイホロヘハ」。
♭(フラット)が「ヘロホイニトハ」です。
これは調号が何も付かない「ハ長調」の主音である「ド」から5度ずつ上がったのが♯の呪文。
つまり、ドから5度上がると「ソ」で♯が1つなら「ト長調」。
「ソ」から5度上がると「レ」で♯が2個なら「ニ長調」となります。
♭は逆に5度下がります。
ドから5度下がると「ファ」で「へ長調」。
「ファ」から5度下がると「シ」ですが「シ」に♭が付くので「変ロ長調」。
♭の事を「変(へん)」と言い、♯は「嬰(えい)」と言います。

短音階

♯の呪文は「ホロヘハトニイ」。
♭は「ニトハヘロホイ」です。
♯の方は、調号が何も付かない「イ短調」の主音が「ラ」。
5度上がると「ミ」で「ホ短調」。
♭は「ラ」から5度下がると「レ」で「二短調」という事になります。

楽譜から読み取ることが大切

上記の呪文は、大いに役立つと思いますが、暗記する事よりも理解する事がより大切です。
調号や終わりの音を見て曲が「長調」なのか「短調」なのか、そして、主音は何の音なのかを調べる事。
曲を歌ってみて明るい感じだと「長調」。暗い感じだと「短調」。
曲の最後の和音のバスの音(一番低い音)を見てみましょう。 その調の主音である事が多いです。
「長音階」は全音+全音+半音+全音+全音+全音+半音という仕組みになっています。
「ハ長調」の「ドレミファソラシド」の7個の白鍵と5個の黒鍵の並び方を見てみましょう。
「ミとファ」、「シとド」の所だけ間に黒鍵がありあせん。 ここが「半音」です。
全ての長音階がこの仕組みになっているのです。
まず、「長音階」を理解すると「短音階」の方も分かってくると思います。