8月も残すところ10日程となった。今日から学校も始まり、教室の子どもたちも忙しい毎日が始まる。発表会に向けて教室はこれからがラストスパートで、グループレッスン+個人レッスンと週2日のレッスンが続く。
モーツァルトのソナタを弾く生徒さんは、今日のレッスンで曲目変更は免れた。ゆっくり確実に弾く練習を心がけて、装飾音は外して弾いてきたようだ。取り敢えず楽譜を見て通して弾けるという感じ。ん、本当は6月にやっていなければいけないのだが…。本人も「今が7月だったら良いのに」と呑喜な事を言う。大体、この時期にいつも心配でレッスンに多く呼ばれているのだから、もう少し早く譜読みしなくちゃいけないという事に気づかないと!それにしても、ドビュッシーの古代エピグラフのような捉えるのが難しい曲の方は、合っているのか豊かな表現で弾くし、セコンド担当の私に「ここの部分にペダルをかけてもらえますか」とか、タイミングの難しい箇所は何度も合わせる練習をお願いするくらい熱心なのだ。昨日、お母さまと電話でお話したら、発表会の曲と学校で担当するコーラスの伴奏を必死で練習していると伺った。発表会の方は間に合うかどうか心配だと本人が嘆いているとの事だったが、良い曲なので頑張って欲しいと言うと、お母さまも本当に良い曲ですね。とおっしゃっていた。
ゆっくり弾くのは案外難しいのだけれど、全ての音を確実に掴むと豊かな響きが生まれる。私もパガニーニの「狩」の重音に苦労している。カンパネラの前置きにと思っていたが、とんでもなかった。指の独立がしっかり出来ていないと指の弱さが露呈してしまう曲だと思う。交差しながら飛ぶ、オクターブで素早い動きをする、4と5の指でトリルを弾くなど過酷なパッセージが多い。カンパネラも最初の部分が2オクターブも跳躍するのだが、これが外れると目立つ。ゆっくり練習とテンポで2曲通しの練習もしているが、まるで筋トレのようだ。毎日、汗をかきかきタオルを置いて練習している。ピアノの練習は、あまり優雅ではない。