Mちゃんが学芸会で弾くという曲をレッスンで聴かせてもらったが、学校では指導を受けずに、ひとりで譜読みしてスラスラと弾いている。2分の2拍子なのだが、4拍子で捉えていたのを直して、少しだけリズムの違い、ペダルの入れ方、細部のタッチを指摘すると、練習してきた分、飲み込みが早く、だいぶ良い感じになった。
先日決めた、お弾き初め会用の曲のブルグミュラーの2曲のうち、1曲はすでに暗譜しているというし、もう1曲も結構弾けていた。ん、なんだかスゴイ!
ちょっとしたきっかけで、子供ってこんな風に変わるから驚く。しかも、ちっとも大変そうでないし、むしろ楽しそうだ。「こんなに弾けるようになったら楽しいでしょう」「はいっ!」
お姉ちゃんのYちゃんも負けてはいない。新しいショパンのワルツは、ほぼ譜読みが出来ているし、他にも小品を沢山練習してきた。本当に譜読みの早い生徒さんだと思う。しかも正確に読むので、演奏も端正だ。今日レッスンした大人の生徒さんは、Yちゃんの演奏が素敵で、ずっと耳から離れなかったとお話された。

家での練習が上手くいかなくて泣いていた生徒さんも、それだけ真剣だということなのだろう。ただ小さい子だから、そういう時はレッスンに来て「ここが分からない」と言えば解決したと思うのだけれど、いっぱい練習して先生に「上手だね!」と褒められたかったのかも知れない。

5歳から習っているMちゃんも、お姉ちゃんのように上手に弾けないと言って、小さい時は教室で泣いて泣いて、それはそれは大変だったのだ。お母さんがなだめても、お姉ちゃんが何を言っても、レッスンの間中泣き続けていた事があった。心配して後で電話したら、気持ちの切り替えが出来たから、もう大丈夫です!と言われてホッとした。

子供は大人が思っているより逞しいと思う。だから、やはり暖かく見守る事が大切だと思うのだ。

みかこ