カリブ海クルーズ/ロマンを語る調律師

ピアノの調律日でした。(写真用にリビングのアップライトで撮りました。普段は置きません) 午前中はレッスン室のグランドピアノ2台に3時間くらいかかり、練習できないので色々と用事に出かけました。母のお部屋代を支払に行き、ついでにプログラムを持って行ったら、スタッフの男性が「実は子供の時に習っていたので奥さんと聴きに行きたい」と喜んで下さり、「ありがとうございました」とプログラムを受け取られたので、母の分は次回持って行くことに。色々な用事を済ませて戻ってくるとお昼近かった。お弁当だけは味気ないので、サラダをサササッと作った。調律師のSさんは大のコーヒー党なので、急いでコーヒーを、しかし念入りに落とします。コーヒーメーカーがね。(^-^)

午後1時頃のランチタイム。この時期、Sさんは真っ黒に日焼けしている。しかし、この方は一体何歳なのだろうと思う。天気の良い時はテニス。「太陽から元気をもらっている」のだそう。そして、海水浴場の監視員。本業は調律師です。突然、長年の夢だった「カリブ海クルーズ」をついに昨年体験したのだと語りだしました。Sさんは70歳くらいだと思うのですが、本当に若々しく引き締まった身体から年齢を感じさせません。もっとも、息子さんたちとスキーやスノボに行っても、Sさんがあまりにもパワフルで息子さんたちはついていくのがやっとだという事です。

巨大な船で8日間のクルージングだったそうです。時間があったら、もっと話を聞きたかったです。ただSさんには悩みがひとつだけあるようで、それは奥さまがSさんのように冒険したり、雰囲気を楽しんだり、ムードに酔いしれたりするタイプじゃないので、それだけが残念なようでした。それさえクリア出来たら、人生はこの上なく楽しいのにと。へぇ初めて聞きました。確かに、Sさんは何にでも興味があり、好奇心旺盛。発表会の時は調律の後に、ステージに花を置く位置や、照明とのバランスなど事細かく指示してくれます。まるで舞台監督のようなのです。だから旅先でも、色々な事に興味があり、ちょっとあのバーで飲んでみようとか、奥さまを誘ってみるのだけれど、一人で行ってきてと言われるのだとか…。ちょっと寂しそうでした。

みかこ