昨夜寝る前に、イリーナ・メジューエワのピアノ・リサイタルが録画されていたので、少し観てみることにした。プログラムの中に、ショパンの舟歌が入っていた。
メジューエワはロシアの女流ピアニスト。日本に10年以上も在住しているのだそう。知りませんでした…
暗譜が重視されてる風潮にあっても、必ず楽譜を置いて見ながら本番に臨むことで知られています。「かのリヒテルでも晩年は楽譜を見ながら弾いていました。楽譜通りに弾くことがいかに難しいことか。作曲家が書いた作品に尊敬を込めて大切にしたい」との事です。
確かに、楽譜を置いて本番で弾くというのは難しいものだと思いました。というよりも、私の場合は葛藤の方が大きかった….。しかし、メジューエワは、パデレフスキー版を愛おしく抱きしめてステージに登場した!
派手なパフォーマンスとか一切なし。ひたすら楽譜に忠実で、真摯な演奏を聴かせるピアニストは、実はそんなに多くないと思う。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全32曲を3回レコーディングしている事でも知られている。本番でも全曲演奏をしているようだ。勿論、楽譜を置いて。
「私は演奏家。演奏家にとって楽譜が一番大事で、私の個性が楽譜を上回るのを戒めるために楽譜を見て弾くのです」
毅然とした表情で楽譜を見つめて弾くメジューエワ。身体は華奢ですが、骨太な演奏をするピアニストだなと思いました。
もう少ししたら、3週間前後もピアノが弾けなくなるという事をあまり考えたくないのですが、どうしようかと思い悩みます。しかし、メジューエワの演奏を聴いて、「楽譜を数冊持って行って、譜読みとアナリーゼを徹底しよう!」と思いました。それと読書!