Categories: ピアノ piano

深く楽譜を読む

昨日、久しぶりにレッスンに来たNちゃんは、元気そうだった。
体調を崩して休んでいたが、だんだん元通りになってきているようだ。
ストレスになっている原因が何であるか解ると、気は楽になるのだろう。
3月に入り、少しは春めいてきたかと思いきや、
まだまだ雪は降る。風邪ひきさんも毎日のように出てレッスンを休む。
はじめさんも風邪をひいた。レッスンが終わったら映画を見に行く予定だったが、
中止になった。どうやら、先日の強烈な寒さの中、雪かきをしたのが原因らしい。
それにしても、食欲が旺盛なのは、いかにもはじめさんらしい。(^^;
大人の生徒さんがシベリススの「樅の木」を勉強しているが、
「お弾き初め会」で演奏したけれど、まだまだ納得のいく演奏にならない。
ある程度弾けて〇を付けるのは簡単だけれど、演奏って楽譜が弾けてから
ようやくスタートするのではないかな?
「樅の木」は技術的には、それほど難しい曲ではないけれど、
表現豊かに演奏するのは、なかなか難しい曲だと思う。
舘野先生は、シベリウスのピアノ曲は格好が付かず演奏するのは難しいと、
よくおっしゃっていた意味がよく解る代表的な曲だと思う。
レッスンする度、今日は〇を付けても良いかなと思うのだが、
深く勉強していくと、その彫りの深さに驚嘆する。
まず、イントロ。なんとも幻想的で素敵だが、これがなかなか曲者だ。
正直なところ、まだ一度も良いね!という演奏にならない。
本人はこれでも大分良くなったと言うし、ここまで要求するのは酷かなとも思うのだけれど、
色々なパターンを弾きわけて聴いてもらう。そうして、音の粒を揃えたり、
強弱を付けたり、絶妙なニュアンスを加えていく。
中間部の右手の細やかな音符。あそこは特に難しい。
それから、曲の最後に出てくる、小節の間にあるフェルマーター。
どうかすると、3拍目が長くなっているだけだったりする。
間という、音楽的なセンスが要求されるところだ。
あまり細やかに言うと、ため息をつかれてしまうので難しいところだが、
生徒さんとも話しあって、もう少し音を追求していきましょうという事になった。

みかこ

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