転校することになったYちゃんのお母様がご挨拶に来られた。転校するのは今度で6回目、ピアノの先生は私で3人目だと聞いた。環境に慣れた頃に転校するというペースなのだ。
色々な土地で生活することのメリットもあるだろうけれど、これから中学生になるYちゃんにとってはどうなのだろう….。来週が最後のレッスンとなるが、淋しくなる。
急遽レッスンすることになったMちゃんはというと、またまた怒ってる。今度は何があったの?「場合によっては、間奏を無しにする」と言われたようだ。Mちゃんが間奏を弾いている時に、誰かがメッセージを言うという趣向のようだが、誰も言いたがらないためなのだという。
びっくりしたMちゃんは、「えっ!?頑張ったんですけど…」と言っても先生は「いいからいいから」って、まるで人の気持ちを考えない先生に怒りつつも何だか悲しそうだった。
引き受けたからには最大の努力をするMちゃん。私はよく発表会のアナウンスをお願いする。彼女に任せると安心なのだ。小さい子には名前を聞いて確認したり、出番が近づいて緊張している子にさりげなく声をかけてやったり、気配りが素晴らしく、子供たちにもモテモテだ。
イントロをほとんど弾かせてもらえず、歌の2小節前から練習するのも不安なようだ。全校生徒、先生、父兄が大勢いる場で弾くという事は、かなり緊張もするだろうし、ましてやあまり時間が無いのに引き受けたMちゃんの気持ちを、もう少しわかってほしいと思う。本当に努力しているのだ。
思うように事が運ばないからといって、間奏をカットするなどどいう軽々しい発言は謹んで頂きたい。作曲者にも失礼だし、曲そのものが壊れることになる。Mちゃんの演奏は、先日、聴いた時よりも遥かに良くなっていて、ちょっと涙が出そうになった。
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そうだね。彼女の性格、いや人柄を少なからず知っているだけにこっちまで悔しくなる。
学校の先生という人に期待をもてなくなってしまった時代ではあるけど、
ひたむきに、前向きに頑張っている人は
いつかどこかでそれが報われるといういう希望だけは
持ち続けたいものです。
せっかくの卒業式なのですからね。
Mちゃんなら、良い想い出になる演奏をしてくれるでしょう。