フランスの女流ピアニスト、アンヌ・ケフェレックのラヴェル全集を久しぶりに聴いてみた。「水の戯れ」を勉強していた時に購入したので、随分前から持っているのだけれど、改めて聴くとラヴェルの曲ってこんなに綺麗なんだなぁと思いました。1曲目のクープランの墓より「プレリュード」は、キラキラとした音で美しく躍動感に満ちあふれています。
「鏡」も全曲入っているので、真っ先に「洋上の小舟」と「道化師の朝の歌」を続けてじっくり聴いてみました。透明感のある美しい音。丹精な演奏です。「道化師の朝の歌」では中間部の語りの部分で独特な装飾音符が出てきますが、この装飾音の弾き方が絶妙!ゆっくり綺麗に鳴らすのは至難の業かも知れません。この絶妙な弾き方が道化師の深い悲しみを訴えているように感じます。一つ一つのパッセージが実に丁寧で、もっと丁寧に音を鳴らす弾き方を心がけなくては!と思いました。ケフレックの演奏は品があって丹精ですね。
このジャケットもお気に入りです。イギリスのジョン・エヴァレット・ミレイのオフィーリア。シェークスピアの戯曲「ハムレット」のヒロインであるオフィーリアの最後のシーンを描いた作品。
最近、女優の樹木希林さんが「死ぬ時くらい好きにさせてよ」と新聞広告で終活宣言をしていましたが、この写真には驚きました!それにしても、この表情は樹木希林さんならでは。