2016年6月5日(日)
札幌コンサートホールKitara大ホール
チェロ:宮田 大
ピアノ:ジュリアン・ジェルネ
Program
●サン=サーンス:白鳥「動物の謝肉祭」より
●ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
●ヴィヴァルディ:チェロ・ソナタ ホ短調
●ポッパー:ハンガリア狂詩曲
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●プロコフィエフ:チェロ・ソナタ ハ長調
Encore
●グラズノフ:吟遊詩人
●ラフマニノフ:ヴォカリーズ
●J.Sバッハ:無伴奏チェロ組曲 第一番より「プレリュード」
●植松伸夫:サマルカンドにて
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チェロリサイタルに出掛たのは、2000年に聴いたミッシャ・マイスキー氏の「無伴奏チェロ組曲」以来の事です。宮田大さんの事はTVでよく拝見していて、いつか機会があったら聴いてみたいなぁと思っていました。北海道では何故か北見でのリサイタルが行われていてTV放送がありました。ピアノはジュリアンさんでした。7年になるパートナーだそうです。
当初のプログラムはサン=サーンスのチェロ・ソナタでソナタが3つだったのですが、「主催者さまのご依頼で変更になった」と宮田大さんから説明がありました。だからでしょうか。珍しくプログラムというかパンフレットが無かったのです…。しかし、変更になった2曲は馴染みのある曲ですので、お客さんにとっても良かったのかも知れません。私もラヴェルの「亡き王女のパヴァーヌ」の美しい世界に浸る事が出来て幸せでした。ヴィヴァルディのソナタも凄い良い曲でした。第4楽章まであり、Largo Allegro Largo Allegroと交互に演奏されます。ホ短調という調性が切ない哀しみを訴える調で、宮田大さんの表現力に惹き込まれました。第4楽章 8分の3拍子の小気味の良い演奏であっという間に終了。プログラム前半の最後はポッパーの「ハンガリア狂詩曲」。これは超絶技巧的を要する曲で楽しかったです。リストのハンガリー曲から第2番&10番は勉強した事がありますが、緩やかな「ラッサン」と急速な「フリスカ」で構成されます。情熱的で激しいフリスカを演奏し終えると、なんと弦が切れていました。凄かったです。隣に居たはじめさんは「ピアノと息がピッタリだね」と感心していました。ジュリアンさんのピアノが素晴らしかったです。
後半はプロコフィエフのチェロ・ソナタ。初めて聴く曲でしたが、聴いていて、あぁプロコフィエフだなぁと感じました。打楽器のようにチェロが演奏する部分が多く登場したのが印象的でした。ピアノとの掛け合いが面白かったです。
Encoreがまた素晴らしかった。美しい演奏、美しい世界に溜息が出ました。最後の音の余韻まで聴き逃すまいとしていた会場のお客さんも素晴らしかったと思います。今年30歳で宮田大さんは9月にサントリーホール30周年記念でバッハの無伴奏チェロ組曲を演奏されるのだとかで、サプライズ演奏してくださいました。リサイタルでは必ず邦人の作品を演奏するという事で最後は植松伸夫さんの「サマルカンドにて」でした。拍手が鳴り止まなかったです。良いコンサートを聴かせて戴いて感謝です。
休憩中に「一會集」というアルバムをGETしました。サイン会は長蛇の列。
ラヴェルの「亡き王女のパヴァーヌ」やフランクのソナタが入っていて嬉しかったです。
お二人のサインを戴いてきました。