8月7日(日)
10時過ぎに芸術の森に到着しました。

フレンズと一般に分かれて並びます。私たちはフレンズの4番目くらい。一般の方々は凄い列ですが、フレンズは少ないですね。優先で先に会場に入れます。

 

それにしても、朝から強烈な暑さです。今年のTシャツは、はじめさん用に買っておきました。シンプルで良い感じです。

10時半に当日券が販売されました。一度だけ無駄にした事があるので、野外コンサートだけは当日券で購入します。フレンズ会員は10%オフです。

木陰に入るとだいぶ温度が違います。

いよいよ開場!ファンファーレがカッコイイです。

 

野外コンサートでは「ワインクーラー」で飲みます。グラスに氷をたっぷり入れて白ワインを注ぎ、強炭酸で割ります。長時間で暑い時は、これが最高。食材が沢山あったので、出来るだけ作ってきました。はじめさんは、激辛ナンバンを使った彩り玉子焼き。私は、ソーセージと夏野菜のグリル&スモークチキンの彩りサラダ。

 

パンを買ってオープンサンドを作りました。スモークチキンが入ると、ぐっとゴージャスな感じになります。坦々焼きビーフンも、けっこう辛かくて美味しかったです。

「モツの赤ワイン煮」を200グラム買いました。玉子が大きくてびっくりです。

ピクニックコンサート〈レナード・バーンスタイン・メモリアル・コンサート〉

そうこうしているうちに12時になり、ソプラノ歌手の天羽明恵さんがステージに登場されました。そして、華やかにファンファーレが森のステージに鳴り響きました。とっても暑いのですが、風が心地良くて、聴く分にはラクでした。演奏される方々は風で楽譜が飛んだり、楽譜押さえ係の人が登場されたり、野外ならではですね。

千歳ジュニアオーケストラは、とても小さいお子さんから高校生まで幅広いメンバーで参加されました。ダニエル・マツカワさん指揮の「シンコペーテッド・クロック」(アンダーソン)は可愛らしい演奏でした。指揮者が野村聡さんに替わって「交響曲 宇宙戦艦ヤマト」の壮大な序曲が、そしてお馴染みのメインテーマが爽やかな風に乗って届けられました。はじめさんは「上手だね~」と褒めていました。

前半は実に多彩なProgramで面白かったです。後半に入る前に恒例のPMF讃歌~ジュピター~を歌うのですが、音域が2オクターブ以上もあり、これを楽譜通りに歌える人は居るのだろうかと思いつつも、声が響いて気分良く歌えました。はじめさんに「バンバン聞こえてきた!」と言われました。指揮者は、今年も音楽監督のワレリー・ゲルギエフさん。凄く贅沢な気分でした。
後半のProgram
指揮:ワレリー・ゲルギエフ

ヴァイオリン:レオニダス・カヴァコス

PMFオーケストラ

●メンデルスゾーン:交響曲 第4番 イ長調 作品90「イタリア」

●ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77

Intermission

●ショスタコーヴィチ:交響曲 第8番 ハ短調 作品65

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

メンデルスゾーンの「イタリア」は、納得しなかったため、出版することなく、メンデルスゾーンは世を去ってしまったのだとか。実は、このようにお蔵入りになった作品がとても多いそうです。知りませんでした…。しかし、「イタリア」は本当にイタリアらしい風景を垣間見る事が出来る作品で良い曲なのになぁと思いました。

ブラームスのヴァイオリン協奏曲 ニ長調は、なんと3人の偉大なるヴァイオリニストの存在があった作品なのですって!あのサラサーテも入っています。だからでしょう、超絶技巧を要する曲で素晴らしく内容の濃い作品でした。ヴァイオリニストのレオニダス・カヴァコスさんのテクニックが凄かったです。拍手が鳴り止まず、Encoreはギターの名曲「アルハンブラの思い出」。ヴァイオリニストのEncoreって、とても珍しいですよね~。このEncoreも素晴らしかった。はじめさんは凄い!の連呼でした。

ショスタコーヴィチの8番は第5楽章まであり、演奏時間は約60分の大作です。7番、8番、9番は戦争3部作との事です。楽章が進むにつれ、次第に凶暴で凄まじい爆音が森の中で轟ました。風が木々を大きく揺さぶって、その相乗効果が抜群でした!流石はショスタコだなぁと圧倒的な音に鳥肌が立ちました。しかし、突如として、静かにゆっくりとした葬送風の音楽になりました。Programの解説には、「お約束の明るい勝利などではなく、悪夢の記憶を暗示しつつ、奇妙に穏やかで謎めいた終結へと向かう」と書いてありました。まさにその通り。終わったのかどうか分からない謎めいた余韻が漂っていました。ここで拍手が入りましたが、ゲルギエフさんは、まだ音楽が続いているという風に指揮を終えていませんでした。この作品は、ショスタコーヴィチの作品の中で最も悲劇的な作品だといわれています。最後の余韻は、戦争はまだ続いているというショスタコのメッセージなのかも知れないと思いました。

ゲルギエフさん指揮のショスタコーヴィチ全集を持っているので、8番をじっくり聴き返したいと思いました。

みかこ