昨日はピアノの調律の日だった。夏はクーラーを付けるので音も狂いやすいと思う。レッスン室のグランドピアノ2台から調律してもらったところ、朝9時20分頃から午後1時過ぎまでかかった。2台とはいえ3時間以上とは。はじめさんは、いつ昼食をとれるのだろうと心配していたそうだ。65歳の調律師S氏は子供の頃からお世話になっているけれど、夏は公私共に忙しく、この度の調律もこちらから催促しなければならなかった。(^^; テニスに水泳、ゴルフと鍛えぬいた身体は引き締まり、良い色に焼けている。周りの同じ世代の人にも同じように鍛えろと言ってきたそうだが、それはS氏がスーパー65歳なのであって、そうそう同じ人は居ないという事に最近ようやく気がついたのだと語る。S氏との会話は、面白くて楽しい昼食タイムだった。まだリビングのアップライトの調律があるので、コーヒーを急いで飲み調律に取り掛かった。私は早速レッスン室のピアノを弾いてみようとしたら、はじめさんに先を越されてしまった。はじめさんは「良い音だね」と言って仕事に戻った。いつも調律の後は音がクリアになって気持ち良く弾けるのだが、今回は違っていた。響かないのだ。レッスン室は吹き抜けで高さが5メートル程あるので、ちょっとしたホールなみに響くのだが、これがことごとく抑えられている。響きが抑えられると、一切のごまかしは許されない。下手さ加減が露骨に出て、それはそれで良い勉強になるのだけれど、どうしてまたこんな難しい調整にしたのだろう。愛のムチなのだろうか!?などなど思いながら、とにかくそのタイトな感じのピアノをいかにして鳴らすか苦労した。今日も苦労した。明日も苦労するだろう。明後日はホールでベーゼンでの練習だし、苦労は果てしなく続く。