ピアノソナタ第26番「告別」

今週は金曜日に発表会に参加していない生徒さんのレッスンと、お待たせしている3歳の子の体験レッスン。発表会の最初に5歳の子が3人続いたのだけれど、楽しく聴いてくれたそうで嬉しく思いました。翌日は富良野ワイン祭りに出かける予定です。

勉強中のベートーヴェンの26番「告別」は、人が亡くなったという事ではなく、ナポレオンが率いるフランス軍にウィーンが占拠され、大切なルドルフ公が皇帝の実弟であるという立場上、ウィーンを離れたことから書かれました。ベートーヴェンの草稿には「1809年5月4日 尊敬するルドルフ大公殿下の御出発にあたって」とあり、勝利したフランス軍はやがて引き上げたため、皇帝一族はウィーンに帰ってきました。大公帰着は、第3楽章草稿に「尊敬するルドルフ大公殿下御帰還 1810年1月30日」。こうした事情からベートーヴェンは第一楽章「告別」、第2楽章「不在」、第3楽章「再会」のタイトルを付けたのですが、32曲あるピアノソナタにおいて唯一の珍しい例でもあります。ルドルフ大公に献呈されました。どの楽章も好きで、以前に少し勉強した事がありますが、改めて譜読みをしていくとベートーヴェンって本当に凄いと思います。この曲を最初に聴いたのは横山幸雄さんのリサイタルですが、特に第3楽章はベートーヴェンの喜びが伝わってくるようで生き生きとして素晴らしかったな。私にとっては「月光」以来のベートーヴェンのピアノソナタ再開。8番「悲愴」の第2、第3楽章からスタートして、1番、10番、17番「テンペスト」、24番「テレーゼ」、19番、20番、25番「かっこう」、12番「葬送」、14番「月光」。まだ3分の1くらい。ケンプのベートーヴェンが聴きやすくて気に入っています。バレンボイムのリサイタルでの演奏も見てみよう。この膨大な作品を3回も録音しているなんて本当に尊敬してしまいます。

みかこ

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