Categories: ピアノ piano

レッスンが上手く運ぶとき

ピアノが楽しくなるためには、当たり前の事だけれど、やはり弾けるようになることだと思う。少しずつでも上達していけたら、今度はもっと頑張ろうと思うものです。生徒さんが頑張ってきたレッスンは、先生も楽しく、次はもっとこうしようと発展したレッスンが出来ます。レッスンが上手く運ぶときは、トントン拍子に生徒さんも上達していくものです。最近は、ハッスルして教室に来る生徒さんが多いので「頑張りました」のご褒美シールが、どんどん減っています。これは先生として嬉しい悲鳴なのです。更に上のランクもあり「よく頑張りました」の時はステッカーシールに昇進します。こちらはゲットするのは難しいのですが、ここのところよく出ています。やはり嬉しい悲鳴です。
トントン拍子に運んでいる生徒さんも、乗り越えなくてならない壁もあったはずで、ほとんどの生徒さんが経験するのだと思いますが、弾けない時、思うようにいかない時は辛いですね。もちろん、そのためにレッスンはあるのだから、「こんな風に練習してみては?」とアドヴァイスをして、「あぁ、なるほど」と弾いてみて楽になったり、弾けるようになって納得した時は、大抵の場合は上手く運ぶのだけれど、アドヴァイスしても反応が無かったり、「楽譜に書いたら?」と言っても渋々。ようやく書いたかと思ったら、薄い字で読めない有様だったり。レッスンでは生徒さんが自発的に楽譜に書き込みするのですが、こんな時は先生が濃い字で書かなくてはなりません。自分に対して腹が立つのか、照れ隠しなのか、そんな状態の時は空回りが続きます。いけないという事は本人も分かっていると思うのだけれど、「何のためにレッスンに来ているのか」を今一度、初心に帰って考えてみて欲しいと思います。弾けないのは楽譜が読めないという場合がほとんどです。そして、本当は読めないのではなく、読むのが億劫になっているのだと思います。
ハノンのようなパターンの練習でも、楽譜を読まないまま弾こうとすると、パターンが頭に入っていないので、つっかえて、こんがらかってしまいます。最初の1小節を把握したら、もっとラクに弾けるのに。「練習=弾く事」になっているようですが、口を酸っぱくして言います。読めないと弾けません。
「最近、宿題が多い」という生徒さんですが、満更でもない様子で、新曲でも1週間であげるくらいに、よく勉強してきます。「そうね。あなたが頑張るから、ちょっと多いかも知れないから、その辺は加減してね」と言うと、ニッコリ。レッスンが上手く運ぶときは、お互いが嬉しいのです。

みかこ