今年はベートーヴェン生誕250周年という記念の年ですが、ヘンレ版にピアニストのマレイ・ペライア(Murray Perahia)氏による新しい版が出たということで、さっそく入手しました。
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左側のはだいぶ以前に買ったヘンレ版のピース「熱情」。そして、最近買ったのは中央の「悲愴」と「月光」。こちらの2冊がペライア版です。
デザインも変わりましたよね。なんと、ピアノソナタ32曲が、1曲ずつピース版で出版されるようです。既に17作品が出版済みのようです。
ヘンレ版は中学のときから愛用しています。見やすくて開きやすいのが特徴。しかし、指使いはというと、私は手が小さいのであまり合わないように感じていました。
ペライア版の「月光」第1楽章の運指を見て感動しました。なるほど!と唸るものがあり、穴があくほど食い入るように楽譜を見ました。これは出版されたら、全てのピースが欲しいと思いました。何しろ、40年以上の演奏経験から編み出された運指と楽曲分析なので貴重な資料となる楽譜。1冊が1,000円ちょっとて購入できるのは素晴らしいと思います。
悲愴の第3楽章。11小節の左手の指使いは、以前の版では「5212」なのです。切れますよね。発表会で取り上げる曲ですが、生徒さんにはペライア版の運指で弾いてもらうことにしました。更に、ゲルハルト・オピッツはここの部分は遊ぶようにと指示しています。
ベートーヴェンの研究家として知られる野平一郎氏の本をようやく入手しました。野平さんの演奏スタイルは楽譜を見て弾くタイプのピアニストです。実直な演奏が私は好きです。
250年の時空を超えた比類なき応答