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言葉は慎重に

発表会が終わってから、久しぶりにレッスンにやってきた生徒さんたち。ちょっと練習がダレ気味な人と、きちんと練習してくる人に別れる。
練習熱心で丁寧なピアノを弾くYちゃん。嬉しそうに、学芸会でピアノの伴奏を弾くことを、かなり以前から聞いていた。曲も決まっていたので、てっきり楽譜を渡されているものと思っていたのだが、驚いたことに先日渡されたと言うのだ。しかも学芸会は10日後。先生は一体何を考えているのか….。中学生の生徒さんも同じ時期に学祭があるが、何ヶ月も前から楽譜は渡されて歌の練習の時に弾いているのだ。
スコアを見せてもらったら、小学生が弾くにはかなり難しく、しかも長い。大抵の曲は初見で弾けるけれど、左手のリズムが妙に難しく、右手も変に凝っていて、もっとシンプルな伴奏で良いと思うのに、とにかく弾きにくい。先生は、あまりピアノを弾けないようなので、そういう事が分からず、「寝ないで弾いてきなさい」と言ったとか。これには、呆れるばかり。そして、「右手だけでも良いから」と。Yちゃんは、真面目な子なので右手は完璧に弾けていて、私が左手のパートを弾いたら、最後までテンポで弾き通せた。もう少し時間があったら、アレンジしてあげる事も出来たが、Yちゃんは頑張ってゆっくり弾いてみると言う。
学芸会でピアノを弾くという事は、Yちゃんにとっては、とても嬉しい事だったと思う。歌の伴奏は責任もあるので、先生はもう少し考えて行動して欲しいと思う。有名な歌だから歌はすぐに歌えるかも知れないけれど、ピアノも同じように思っているなら勘違いも甚だしいですし、真面目な子に「寝ないでやりなさい」と言うのは、あんまりだと思います。

みかこ