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効果的な注意/ピアノの指導

甲府旅行に出かける前に、練習をしない子のお母様から、暫く休ませるという電話があって、旅行中もその事が気がかりでした。旅行から戻った翌日にその子のレッスンがあったので、家での練習の事を聞いてみると、まぁ確かに練習はしていないと。それでも本人はピアノは全くやめたくはないのだけれど、「あんまりやれやれと言われると、かえってやる気がなくなる」と言っていました。これは察しがついていたのだけれど、ピアノ教室にピアノを習いに行くという意識よりも遊びに行くという感覚が強いようです。これについては、私が習った厳しいー先生のレッスンの事などを話しました。「練習しないで行ったものなら、もう今日は帰りなさいって言われた事もある」と言うと、ちょっとびっくりした表情になりました。「だから、練習しないで教室に来るという事は先生に対して失礼な事なのです。まぁ、たまに練習したくなかったり、出来ない事もあるかも知れないけれど、毎回というのはね」。「はぁ….」。「まず、続けたいのならお母さんに謝ってみては?そして、目標を持って、ピアノの練習時間を組むようにしたら?」。
その後のグループレッスンでもよく弾けていたし、今日のレッスンでは「毎日の生活の中で練習時間を決めてやる!」と、かなり前向きな気持ちになったようです。大事な事は、お母さんのために練習するのではなく、自分自身のためだという事。ピアノが好きで、上達したいから教室に習いに来るという事だと思います。
「えっ、もう来年のドレスを用意したって?背も伸びるし、気が早すぎない?でも、お母さんはそれだけ期待しているのだから、すごいと思うし、うれしいよね!」。「うんっ!」。

ピアノを弾く時、足がブラブラしていたり、身体を支えずにいると、演奏に支障が出るので注意しますが、1回のレッスンで何度も注意しても、直す気持ちが無ければ、これはなかなか直らないようです。本人にとって、それが大切だと思わないからなのでしょう。足が床に届かない小さい子は足台を使いますが、それでも足が着地していない事が多く、注意が必要です。スポーツもそうですが、ピアノもフォームが悪いと良い演奏が出来ません。大きい生徒さんに対しては、毎回のレッスンであまりにも注意の数が多い子に「直す気がないのなら、もう注意しません」。と言うと、かなりびっくりした表情をしていました。次のレッスンで、何度か足が遊んでいるのが見えましたが、いけないっ!というように本人から気をつけていたのと、かなり真剣にレッスンを受けていました。

何年レッスンの経験を積んでも、注意するって難しいものだと思います。タイミング、イントネーション、くどくど言わないなどなど。私が子供の頃に習った先生は、レッスンで弾けない時も最後に必ず私を立ててくれる言葉があって、それが子供心にも嬉しかったです。優しい笑顔で「今日は、みかこちゃんらしくなかったわねぇ」などと先生に言われると、よーし、次は絶対に弾けるようにしてこよう!と思いました。優しい笑顔も必須という事ですね。(^-^)

みかこ