10月15日(火)
札幌コンサートホールKitara大ホール
●バッハ:半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903
●クセナキス:ヘルマ
●ベートーヴェン:ピアノソナタ第31番 変イ長調 Op.110
●ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの3楽章
●ショパン:ピアノソナタ 第3番 ロ短調 Op.58
アンコール
●ショパン:ノクターン遺作 cis moll
●知らない曲
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久しぶりにKitaraへピアノコンサートを聴きに出かけました。ペトルーシュカを生演奏で聴けるという事で楽しみにしていました。はじめさんも行けたら当日券を買うつもりでしたが、昨日、道東旅行から帰ってきて仕事が溜まって、断念しました。
札幌在住の医師でありピアニストとして活躍されている上杉春雄さんですが、デビューしてから25年を迎えるのですね。デビューして間もない頃、札幌で聴いたことがありました。時が経つの早いものですね。それから何度かKitaraを中心に上杉氏のリサイタルを聴いていますが、今日のコンサートは特に良かったです。プログラム構成も面白かったですし、何よりも一音一音大切に慈しんで演奏する上杉氏の演奏に感動しました。
厳かにバッハから始まり、次は聴いた事がない、クナキセスという作曲家の「ヘルマ」。演奏前に上杉氏が、この曲は一体何だろうとあまり考えないで聴いて下さいと、おっしゃっていましたが、なるほど~と思いました。プログラムノートには「自分とか何か」「宇宙とは何か」ということに対する答えを、時に静かに沈思黙考し、時には厳しく戦いながら探し求めているような音楽だと思うと書かれています。でも、そういう事も一切考えないで、音楽に浸って欲しかったのだと思いました。前半最後はベートーヴェンの後期のピアノソナタ第31番。コンサートでは、沢山のピアニストの演奏を聴いている名曲です。ベートーヴェンのピアノソナタをライフワークにしている私ですが、この作品を勉強するのは早めた方が良いのかもと、今日の上杉氏の演奏を聴いて思いました。いずれにしても限りある人生の中で、30番、31番、32番は大事に勉強しなければと思っています。
休憩中にビールでも飲もうと思っていましたが、かなりヘヴィなプログラム内容なので止めておきました。後半はお楽しみのペトルーシュカからです。大変な難曲で、日本人で初めて上杉春雄さんがレコーディングをされたとの事ですが、今でも大変な難曲であることに変わりはありません。初めて生演奏が聴けて嬉しかったです。少年の心を忘れていない演奏、そして、年齢を重ねてより説得力のある演奏でした。ブラボー!!この後にショパンのピアノソナタ第3番だなんて、重量級ですよね。腕がどうにかなってしまいそうです。医師として多忙な生活を送っていらっしゃるのに、一体いつ練習されるのでしょうか。上杉氏の演奏を聴いていると、無駄な力が全く入っていないので、このようなヘヴィな演奏が出来るのだなと思います。以前は、ベートーヴェンのソナタなどは、もう少し凄味があっても良いのではと思いましたが、間違っていました!お手本にしたいピアニストだと思います。ただ、もう少しトークを短くして欲しいなと、私は思いました。(^-^)
いくつかのブログを読んでいますが、音楽が専門の方のようですね。素人にも解りやすい感想でとても良かったです。私はクラシック音楽が大好きで、Kitaraには月に6・7回通っていてブログも毎回書いています。
「元英語教師の勝手なクラシック評論」というブログです。この1年で150本ほど書いていますが、読んでいただければ嬉しいです。
はじめまして。
上杉春雄さんのコンサート良かったですね。
アンコールを聴き終えると終電ギリギリで慌てたため
トークを短くしてくれたらと、こちらの勝手な都合で書きました。
月に6,7回もコンサートにお出かけになっているというのは凄いですね!
羨ましいです。
小山実稚恵さんのリサイタルは出かけられずに残念に思っていましたが
ブログを拝見させて頂いて、あぁ良かったのだなぁと想像しました。
リストとベートーヴェンが特に好きなので
田園もリゴパラも気になっていました。
ありがとうございます。