数々のコンサートへ出かけて思うのですが、どんなに演奏者が素晴らしくても、聴衆の質が悪かったりすると、集中して聴くことが出来なくなります。よくあるのは、パンフレットを膝からバサッと落とす人。始まる前にチラシなどは椅子の下に置いて下さいというアナウンスを全く聞いていない。それから傘を倒す人。クロークに預けたら良いのにと思う。そして、演奏中にバックから何かを取り出そうとして音を出す人。年配のご婦人に多い。やたらと靴を鳴らす人。年配の男性に多い。しきりに首を振る人。こんな人の後ろの席になったら、この日のコンサートは最悪です。平気で咳をする人。ハンカチを当てたらどうですか。
今まで一番驚いたのは、東京のサントリーホールでポリーニのリサイタルを聴いた時だった。チケットが高いので独りで東京まで出て聴きに行ったのだが、隣の人はなんとラジオを聴いていた。それが何かの拍子にイヤホンが外れて音が漏れてしまい、物凄く焦っていた。恐らく野球中継を聞いていたのだと思う。よりによってポリーニのリサイタルでですよ。若い女性でしたが、そんな人が何故コンサートに来るのか不思議でなりませんでした。
同じくサントリーホールでワッツを聴いた時、調べるのが遅くて、もう良い席が取れなかったのだが、ピアノの蓋の方の席で聴いていると、はじめさんの隣の若い女性は、恐らくコンサートに全く興味が無かったのでしょうね。いつまでもいつまでも音を立ててパンフレットを見ているので、はじめさんが「静かにして下さい」と注意したのだが、何が悪いのという顔をして睨んだのだ。連れの男性が謝っていたけれど、独りで聴きに来た方が良かったですね。
横山幸雄さんのコンサートを府中で聴いた時も驚いた事があった。演奏中にいきなり物凄い音を立てて席を立ち、若い女性が退場した。よく演奏が止まらなかったと思うほどだった….。
先日のワイナリーでのコンサートでは、酔ったお客が居て、演奏中に大きな声を出していた。コンサートの席では酔うほどに飲むものではないと思う。子供も静かに聴いている席で、こんな大人が居たら見苦しいと思うし、演奏者にも失礼です。退場ですね~。
札幌コンサートホールKitaraでは、村治佳織さんのギター・リサイタルで勇気のある男性が立ち上がって「ギターの音は繊細なのです。風邪は自己責任ですから!」と大ホールで言ったのだ。この後、それまで多くの人が咳をしていたのに、シーーーンとなった。拍手したかった。
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