教室の方針

独立してから今年で14回目の発表会を迎えるわけだけど毎年、企画・構成には苦労している。生徒さんの中には弾きたい曲を弾かせてもらえないという不満もある事と思うが、それぞれが好き勝手な曲を持ってきて
プログラムに並べたらどうなるのだろうか?

皆が「エリーゼのために」を弾きたいからと言って希望する生徒さん全員に「エリーゼ」を弾かせたりオーディションをして一番上手な生徒さんに弾かせて良いものなのか?一番の目的は、星の数ほどある曲の中から選曲したその曲によっていかに生徒さんに力を付け演奏に磨きをかけてもらうかである。

そして、プログラムは、聴いてくださる側の事をも考えなければとんでもないものになるだろう。発表会は1年に1回の参観日のようなもの。安易な気持ちでは開けない。ワンマンと言われようが、発表会は先生が企画して行うもの。それが教室の方針。

「どんな曲をもらえるのかな?」とワクワクする子を見ると私も生徒だった時、先生が選んでくださる曲がどんな曲なのかワクワクドキドキしていたのを思い出す。中学からベートーヴェンのソナタばかりで「ショパンを弾きたい」と言った覚えがあるが、先生は「いつかバラードやスケルツォが弾けるようになったらね」と一言。

先生が私のために選んでくださったソナタは、実は凄く嬉しかった。私も渡した曲が気に入ってもらえるよう、時間をかけて選曲しているがもし、気に入ってもらえなかったら選びなおす事にしている。

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