短調の曲が必ずしも悲しいというわけではないですよね。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ「悲愴」の第一楽章の冒頭のように、c moll(フラットが3つのハ短調)の主和音がジャーンと鳴ると、それだけで「悲愴感」が漂ってきますが、モーツァルトの「トルコマーチ」のようにa moll(イ短調)でも、悲しくない曲もあります。
モンポウの「内なる印象」の3番目の「哀歌」はDes dur(フラットが5つの変ニ長調)ですが、私はこの曲がたまらなく哀しいです。2回も繰り返して弾いていると自然と涙が溢れてきます。音楽とは不思議なものです。グループレッスンに参加できなかった忙しすぎる看護師さんに聴いていただいたら、「なんとも言えない不思議な響きで素敵ですね~」のコメントの前に溜め息が聞えました。ありがとうございます。
先日のグループレッスンで良い演奏をしたYちゃんですが、「あれはたまたまです!」と言う。あの後、上手に弾こうと意識するとミスタッチの連続で、あの時はどうして上手く弾けたのだろうって言うのです。まぁよくありますね。グループレッスンの時は、人前での演奏という事もあり、緊張感が集中力に繋がったのだと思います。ステージでの演奏が、普段の演奏よりも上手く行く時は、こういう時だと思います。
オクターブを弾く時に手がガチガチになっていて、ミスしているようでした。私は手が小さいのでガチガチになったら、とてもじゃないですが弾けません。「ラ・カンパネラ」のような曲は、どちらかの手はまるで見えなくなります。しかもオクターブの和音で。などなどの例を挙げて話したり、弾いたりして、脱力しながら弾く奏法を見てもらいました。Yちゃんは飲み込みが早いので、次のレッスンではラクに弾けるようになっていると思います。