大学病院から電話があり、入院の日が決まった。予定どうりになったので、レッスンの方も予定どうりに行えるのは良かった。病院での食事は3度出されるが、朝はスムージーくらいで十分なので断れないか聞いてみたが、「食事も治療の一環」ですという事。
まぁ仕方がないです。入院生活は普段の生活時間とまるで違うので、慣れるまで大変だと思うが、膝を治すための手術・入院なのだから、あまりワガママは言えない。頑張ろうと思う。ただ9時に寝るのは無理だと思う。4、5時間くらいしか寝ないので、頑張っても2時か3時に起きてしまうだろう。眠れない人のためにデイルームで11時頃まで本を読んだりしても良いとの事でした。これは少し安堵した。
すでにお手紙を渡しているのだが、生徒さんに入院する事を伝えると、歩いているからなのか勘違いしている子も居て「なんだ、治ったんじゃなかったの~」と、がっかりとした顔をされるのが辛い。「少しの間レッスンできなくなるのは残念なんだけれど、○○ちゃんなら大丈夫でしょう。退院したら、びっくりさせてね」と言うと、ようやく笑った。
明後日は、もう11月。退院すると師走かな。慌ただしく、落ち着かないのでバッハばかり弾いています。巨匠マレイ・ペライアの演奏が益々磨きがかかって素晴らしいと思う。前回tvで入ったショパンも、今回のバッハもベートーヴェンも思わず唸ってしまった。ペライアは、1990年に右手の親指を切ってしまい、それが原因で敗血症を引き起こして、数年間も鍵盤から離れた生活を余儀なくされた。その間、複数の手術を受けたのだという。そして、この期間にペライアはバッハの音楽を研究する事で自らの運命を慰めたのだとか…。2005年に指の故障が再発し、コンサート活動から身を引いた。この時、どんな心境だったのだろうかと思う。しかし、2006年に見事に復帰を果たし、数々の賞を受賞したというのだから恐れ入る。復帰後は以前にもまして演奏が楽しくなったとの事。本当にtvでの演奏を聴いてもそれが伝わってくるし、全身全霊の演奏は圧倒される。
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