ケマル・ゲキチ ピアノリサイタル2014

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退院したばかりで、出掛けるのが怖かったですが、いやはや凄いコンサートに遭遇してしまいました!ゲキチさんのリサイタルを聴くのは数年ぶりくらいかも知れません。益々磨きがかかって、魔法にかけられたかのような時間を過ごしてきました。

Program

《ショパン》
●アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ Op.22
●マズルカ Op.56-1,2,3
●ノクターン第15番 Op.55-1
●ノクターン第16番 Op.55-2
●ポロネーズ第6番 Op.53「英雄」

=====intermission======

《シューベルト=リスト》
●アヴェ・マリア

《リスト》
●ハンガリー狂詩曲第10番
●ハンガリー狂詩曲第11番

《ワーグナー=リスト》
●イゾルデの愛の死
●タンホイザー序曲

=====encore====
レクウォーナ・アフロ・キューバ舞曲集より
●仮装行列
●黒人の踊り
●真夜中のコンガ

●バッハ:プレリュード
●シューベルト=リスト:セレナーデ

**********

2回目の札幌公演だと思いますが、終始リラックスして演奏されるので、じっくりとゲキチワールドを堪能出来ました。実は車イスに乗って身障者として!?聴くか、購入した席で聴くか迷いました。自分の席に着くと、自分の身は自分で守らなければなりません。一番端の席でしたが、狭い通路を何人もの人がスミマセンと前を通りますから大変でした。^-^;

前半のショパンは、優雅で繊細。美しい音に酔いしれました。ノクターン15番のようなシンプルな曲でさえ、ゲキチさんの手にかかると、今まで聴いた事がないような音楽に聴こえます。中学の頃、この曲を弾くホロヴィッツの魔法の世界に、ひたすら驚いたものですが、そんな事を思い出したのです。16番はバルカローレと似た要素が織り込まれている曲だと思います。とても好きな曲ですが、弾いてみると、びっくりするくらい難しいのです!こんな風に弾けたら最高だなぁとため息が出ました。圧巻は「英雄ポロネーズ」。ピアノが鳴る鳴る!相変わらず音の幅がスゴイ。はじめさんも、「凄すぎる!」と大満足の前半が終了。

後半のプロはリストの編曲ものとオリジナル。ゲキチさんを知ったのは東京の府中で行われたリストセミナーでしたので、リスト弾きという強いイメージがあります。ゲキチさんの容姿はパガニーニのようですが、黒いマントのような衣装でピアノに向かう姿は迫力があります。

後半の演奏内容も素晴らしかったですが、プログラム構成も良かったです。ハンガリー狂詩曲の10番はグリッサンドが沢山出てくる面白い曲です。私は、ショパンよりもリスト作品の方が好きですが、ハンガリー狂詩曲は有名な2番と10番しか弾いた事がありません。しかし、ゲキチさんはある時期、部屋に籠ってハンガリー狂詩曲を全曲弾けるように特訓したそうです!「タンホイザー序曲」のような大曲をピアノ曲に編曲してしまうというリストも凄いですが、これを演奏するピアニストもまた凄いとしか言いようがない。「ピアノはオーケストラだ!」とリストは言いましたが、今日のゲキチさんの演奏はオーケストラよりも迫力があったと思いました。拍手が鳴り止みませんでした。

アンコールもたっぷりでした。驚いたのは、ずっと寝ていた前の列の男性がようやく起きて、ノリの良い音楽を楽しそうに聴き始めた事。クラシックは苦手だと思っていたのかも知れません。寝てしまった事を後悔しているような雰囲気が伝わってきました。この後のバッハが何とも美しく感動的で、思わず涙が溢れました。ゲキチさんは「みんな、まだ家に帰りたくなさそうだから…」みたいな事を言って、じゃぁ最後の曲だよ。と得意のセレナーデを甘く切なく弾いてくれました。(*´-`)

会場で新しいCDを買ってサインしてもらいました!

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英語のレッスンを受けている はじめさんは勇気を出して「とても感動して素晴らしい時間を過ごしました。ありがとうございました!」と言っていました。英語でね。

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ケマル・ゲキチ ピアノリサイタル2014 への2件のフィードバック

  1. SLAVE のコメント:

    私も、札幌に参りました。お買い求めいただきましたCDは、私が日本で録音したものでございます。お楽しみいただければ幸いです。

  2. みかこ のコメント:

    素敵なCDをゲットできて、しかもゲキチさんのサイン入りで嬉しいです。クラシックを聴かない人も楽しめるCDだと思います。(^-^)

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