エル=バシャ ピアノリサイタル

先日14日(火)、ヴァイオリンのお友達からエル=バシャの招待券をプレゼントして頂いて、
札幌コンサートホール キタラへ出かけた。
はじめさんは仕事に忙殺され、独りだったのでJRで出かける事に。
札幌まで60分弱。iPodがあれば、あっという間である。

札幌に到着したら、大丸の帽子売り場へ直行。
あいにく、この日は担当の方がいらっしゃらなかったので、
めぼしいのを幾つか選んでおいて、目利きの係りの人を選ぶ事に。
何でも「お似合いです」と言う人は論外だが、思ったとおりの人で、
アドヴァイスを受けながら、良いお買い物が出来てラッキーだった♪

エル=バシャを聴くのは3回目。
札幌公演は4回目との事だから、やはり気になるピアニストの一人である。
1回目は大ホール、2回目は小ホール、今回は大ホールのS席だった。
個人的にはピアノリサイタルは小ホールで聴く方が好きだ。
大ホールは、それなりに人が入り、マナーの悪い人も多いからだ。
後ろの席のおばさんは、靴はキュッキュッ、紙袋ガサガサの人で
演奏が素晴らしかっただけに残念。でも、こういう人は結構多いのだ。

エル=バシャは相変わらず気品に溢れ余裕の演奏。
プログラムの前半はモーツァルトのソナタ12番、15番、ベートーヴェンの「月光」。
後半はラヴェルの「高雅で感傷的なワルツ」とラフマニノフの「ショパンの主題による変奏曲」。
前半の古典の作品は、きっちりと。そして後半の色彩豊かな事!
前回のリサイタルでは、ショパンとラヴェルの2枚CDを購入してサインを頂いたのだが、
特にラヴェルが素晴らしく、「道化師の朝の歌」を勉強した時に一番聴いた演奏だった。

初めて聴いたのはラフマニノフの「ショパンの主題による変奏曲」。
プレリュード20番ハ短調のコラール風の主題を22回変奏する膨大な作品で
演奏時間は30分近くもかかるのだ。しかも相当難曲。
だからなのだろう、この曲に入る前は、かなりの間があった。
複雑な旋律が繰り広げられ、時に主題から大きく離れたりと面白い作品だった。
アンコールは、オリジナルの「バッカス」という作品。エル=バシャの魅力は、
気品漂う演奏にユーモラスが織り込まれている事かな。
2曲目のショパンのノクターン遺作も歌い方が上手い。
この曲を聴き終わって、後ろのガサガサおばさんが「あぁ癒されるねぇ」と感慨深く言った。
もう少し静かに聴いてくれたら私も癒されたのにと言いたかった。

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