個人レッスンが今日で最後となったHちゃんは、難しい曲を2曲も頑張ってきた。
転校する前に、ピアノ奏法に重要な「ペダルの踏み方」。音が濁らないようにクリアな音で演奏できるようにレッスンしたが、子供の吸収力は早いもので、すぐにペダルの踏みかえが出来るようになった。
今週の金曜日のグループレッスンで、みんなの前で弾いてもらうのだけれど楽しみである。同時にもっと一緒にレッスンしたい気持ちがあって寂しくもある…。
ただ、ピアノが好きなようで、本当に良かったなと思う。
生徒さんが、いかにピアノに興味を持って練習も含めてピアノを弾く事が好きになってくれるかどうかが大切なわけで、Hちゃんと同じ年のEちゃんは「やめると言ったら、やめる!」と、やめる事を告げに教室にやってきた。実はEちゃんは、いつも熱心に私の演奏を聴いてくれて、びっくりするような感想を言ってくれる生徒さんなのだ。ゆっくり進むペースが、グループレッスンや人前で弾く事に今はコンプレックスを感じてピアノを弾きたくないようなのだ。やめると言い張っていたけれど「ピアノを弾くのは嫌いだけれど、ピアノを聴くのは好きだよ」と。
その子その子に合わせてやってきているつもりでも、ピアノが好きという子と嫌いだという子の差。特に子供の場合は進み方にあると思う。Eちゃんは、今は人の前でピアノは弾きたくない気持ちでいっぱいなのだ。グループレッスンには出たくないから、前日にHちゃんにプレゼントを教室に届けると言うのだ。
私は「今日の気分」というタイトルの即興演奏をしてみた。「Eちゃんも一緒にピアノを弾いてみよう」と言うと、Eちゃんは横に来て私に合わせて弾き始めた。こういうのは好きだという。恐らく楽譜を使わなかったからだと思う。でも、何かきっかけが出来て、ピアノを弾くのは本当は面白いという事を分かってもらえるよう工夫してレッスンをしていかなくてはならない。
ピアノが好きという子の笑顔、ピアノなんて嫌いという子の辛そうな顔を立て続けに見て
レッスンの難しさを、また思い知らされた。
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