ツィメルマンplaysショパン

2010年5月24日(月) 札幌コンサートホール kitara大ホール

前回、ツィメルマンを聴いたのは2003年5月。あれから7年も経っていたとは。
やはり記録は大事だと思いました。しかしながら、最近はコンサートノートを書かないまま時が経ってしまい、思い出しながら記事を書くのが億劫になっていますので今後は「きままなひとりごと」の方に気ままに書こうと思います。

チケット購入時はオールショパンプロでピアノ・ソナタ第2番と第3番だけ確定していました。2003年の時は、席に着いてからプログラムを買わなかったので「そういえば何を弾くのかな?」という状況でしたが、今回はプログラムを購入しない人のために曲目のチラシが入っていました。最初はノクターン第5番からです。とても優雅でした。この日の札幌は雨で風も強く、重い足取りでコンサートホールへ向かいましたが、やっぱり着て良かったなと思いました。続いてピアノ・ソナタ第2番「葬送」。最近、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ12番「葬送」を勉強しましたが、ショパンは12番のソナタを愛していたようですね。さて、ツィメルマンは速いテンポですが和音の連打も軽々と弾き切っていきます。私は背中を見ながら聴いていましたが、余裕と貫禄を感じさせる背中でした。いつもあっけなく終わるという感じの第4楽章ですが、とても印象的な演奏で最後の音を聴いた時、ぞくっとしました。前半の最後はスケルツォ第2番。小気味の良い演奏で、会場も沸きました。後半はピアノ・ソナタ第3番から。2003年は先に東京でネルソン・フレイエ。そして、札幌でツィメルマンを聴いたのですが、同じ曲でも弾き手が変わるとこんなに違うのかと強烈に感じた曲です。どちらも素晴らしく、第3番の深い音楽に感嘆したのでした。今宵はというと、意外にも私は爽やかな感じがしました。圧巻は終楽章。テンポコントロールが素晴らしく、バス音がしっかりと鳴り、右手の煌くような音とのバランスが見事。ビシッ・バシッと重厚な和音がホールに轟いていました。こんなに安定した演奏会というのも珍しいなと思いながら聴き入っていました。これで終わりかと思いましたが、最後に舟歌があったのですね。しかし、アンコールは無し。大きいプログラムでしたし、満足でしたが、それでもアンコールは聴きたかったです。最後の舟歌がアンコールという形でも良かったのではと思いました。6月の東京公演は3日間あるようですが、最後の舟歌がバラード4番に代わっているだけで全て同じプログラムなのですね。本人の強い希望だとか。個人的にはバラード4番が聴きたかったです。
完全を求めるツィメルマンの真摯な演奏を聴いて、演奏する側と聴く側のギャップも感じさせられたコンサートでした。

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