クールに演奏する

今月の課題曲は、ベートーヴェンのピアノソナタ第14番「月光」。ノルウェーのピアニスト、レイフ・オヴェ・アンスネスの2008年来日リサイタルの録画を聴いているが、彼の弾く「月光」が気に入った。

第1楽章。少し速めなテンポでファンタジーのある素敵な演奏。2分の2拍子なのだし、あまり遅く弾くのは好きではない。

第2楽章は可愛らしくも躍動感もあり「ふたつの深淵の間に咲く花のようだ」と言ったのは、ピアノの魔術師といわれるフランツ・リストだが、まさにそんな感じ。落ち着いたテンポで緊張感が強いられる第3楽章に繋がる。

プレスト・アジタートの第3楽章は「聴くのと弾くのとでは大違い」だなと思うのだが、本当に演奏効果の高い曲だと思う。速くしなくとも速く聴こえるので、パッションに走り過ぎず、クールに弾かなくてはいけないと思うのだ。

アンスネスの演奏はこれがしっくり当てはまって、好感が持てる演奏だ。バレンボイムが演奏する「月光」の終楽章も好き。重音になる箇所などは、音のラインが素晴らしくて、流石に指揮者だなぁと思うのだ。「月光」のCDはたくさん持っているが、グルダの終楽章は凄まじい!

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