名曲の花束/及川浩治ピアノ・リサイタル

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3月3日(土)
札幌コンサートホールKitara大ホール
ピアノ:及川浩治

program

●J.S.バッハ:主よ、人の望みの喜びよ(ヘス編)
  トッカーターとフーガ ニ短調BWV565(ブゾーニ編)

●シューマン:トロイメライ

●リスト:ラ・カンパネラ(ブゾーニ編)

●ベートーヴェン:エリーゼのために
ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調「熱情」OP.57

Intermission

●ショパン:ノクターン第16番 変ホ長調Op.55-2
バラード第1番 ト短調OP.23

●リスト:愛の夢 第3番
   死の舞踏

Encore

●ショパン:ピアノ協奏曲第2番第2楽章
ノクターン遺作 嬰ハ短調

———————————————————– 北海道は3月に入っても大雪になる事があって気が抜けません。住んでいる余市町はそれほどではなかったのですが、大渋滞に巻き込まれコンサートに間に合うかと気を揉みました。及川浩治さんも飛行機が飛ぶかどうか気を揉まれたそうですが、無事にコンサートを聴けて本当に良かったと思う素晴らしい内容のコンサートでした!

コンサートで1番多く聴いているピアニストは舘野 泉氏だと思うのですが、及川浩治さんは2番目だと思います。何しろ、はじめさんが大ファン。何が魅力かというと、いつも全身全霊での演奏が聴けるからですね。

今回は2曲セットで、最初は前奏曲のような感じで小品を演奏して大きな曲に繋ぐというスタイルでした。だから小品の後は拍手をしないで欲しかったと思うのですが、演奏が素晴らしいので拍手が入ってしまいました。心優しい及川さんは笑顔で応対されてましたが、「熱情」の前は拍手しないで欲しかった…! 仕切り直しすのが大変そうでした。まぁ、それも前提の上だったのかも知れません。そういう所も見習いたいと思いました。及川さんの演奏でも何度も聴いている「熱情」ですが、今宵の演奏はまた格別に良かったです。圧巻は、やはりコーダ。火山が噴火する如く激しい演奏でした。しかし、全部の音をコントロールしているからこそなのだと改めて思う素晴らしい演奏でした。

後半はショパン&リスト。ノクターン第16番は及川さんの十八番ですね。凄く綺麗な曲ですが、この曲はとても難しい曲だと思います。「舟歌」に通じる美しさと難しさを持っている作品だと思います。バラード第1番も子供の頃から大好きな曲で、何度か演奏もしていますが、難関はcon fuoco のCoda。演奏が終わって、「全部の音を確実に鳴らすという強い意思を感じた」と、はじめさん。本当にそう思いました。丁寧に音を紡いでいくスタイルに心打たれました。

programの最後がリストの死の舞踏。これは、お客さんの拍手が入らないように、すぐ突入されました。しっかし、とんでもない箇所で拍手は入ったりして困ったものです。今日の1番の演奏でした。本当に鳥肌が何度も立つほど凄まじかったです!

Encoreではマイクを持って曲の説明がありました。Encoreでピアノ協奏曲の第2楽章が聴けるなんて、とっても得した気分でした。それにしても、あんな凄まじい演奏の後だというのに、なんて清々しい演奏なのでしょう。ショパンの若い時の切ないシリーズは、お客さんにも受けてナイスでした。ただ、拍手するのが早い!余韻まで浸りたかった。ゲルギエフなら怒ってしまうだろうと思いましたが、及川さんは優しいなぁ。 心温まる良い演奏会をありがとうございました。

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