「犬の系譜」/ 椎名 誠
10冊借りたので、来週まで延長して読んでいます。今日は「犬の系譜」を読み終えました。読んでいると、子供のころに飼った犬のことを思い出しました。「ジョン」というネーミングはなるほどと思いました。最初に関わった犬は「ジョン」。よその人が飼っている犬を勝手に「ジョン」と名付けて、学校が終わると仲間数人で「ジョン」に会いにいっていました。
「ジョン」が亡くなった後に母親に反対され続けていたけれど、「コロ」と名付けて家の周りに遊びに来る犬を飼うことに成功しました。トラックが2台入る広い玄関!?でコロを飼っていました。家は左官屋でした。トラックが2台入る場所の横に職人さんたちが仕事を終えてから憩う場所は何故か事務所と呼ばれていました。
夜になると「コロ」は玄関の引き戸を開けて外に出るので、鍵をかけないでいたのですが、これが間違いでした。いつの日か「コロ」が帰らなくなり、小学生だった私と弟は何日も何日も「コロ」を自転車で探し回りました。しかし、とうとう見つかりませんでした。周りの大人たちは、「きっと野良犬を殺す毒饅頭を食べたのだろう」と言っていました。
椎名さんのお母さまが出掛けときに付いていった「ジョン」は電車に乗ってしまって、慌てたお母さまが次の駅で降ろしたけれど、それきり戻らなくなってしまったという哀しいお話でした。
クローブ入りのホットウイスキーを飲みながら、ずっと忘れていた「コロ」のことが蘇って、なんだか急に切なくなりました。
コメントを投稿するにはログインしてください。