1996年のフィンランド旅行の写真に果たしてコメントを書くことが出来るだろうかと心配していたら、はじめさんに「10年日記を見たら?」と言われた。
今でこそブログの時代だが、その昔は私もマメに日記を書いていた。10年も毎日書くなんてスゴイ。続けられたのは、数行しかないのと、多くを書き留めたい時は後ろに補足ページがあったからだと思う。フィンランドへ旅行した年は、波乱万丈の年だった。
トンネル崩落事故が起きる前に古平へのレッスンはその年の3月いっぱい迄と生徒さんに伝えていて、私が古平へ通ってレッスンしていた生徒さんの、ほとんどは余市まで通ってくれる事になっていた。しかし、トンネルを通るのが怖くて何人もの生徒さんがやめた。私も事故の後、トンネルを通って古平へ行くのは怖かった。事故現場以外のトンネルも。
勇気付けられたのは通ってきてくれた生徒さんと、そのご父兄に「生活していくためには通らなければならないトンネルだから通います」と言ってくれたこと。
この年、間宮芳生氏の「地球のともだち」という楽譜を手に入れたくて注文したけれど、残念ながら絶版になっていて楽器店の人に直接、間宮先生にお電話してくださいと電話番号を教えてもらった。
ちょっと、びっくりしたけれど電話してみると、奥様が出られて楽譜を送ってくださることになった。楽譜と一緒に、間宮先生から「お手紙ありがとう。ご活躍をいのります」とフィンランドの絵葉書が添えられていて、とても嬉しかった。温かい方ですね。
「地球のともだち」は、以前、舘野先生が札幌で子供たちと連弾した時に素敵な曲だなぁ、私も発表会で取り組んでみたいと思いました。間宮先生が送って下さったお陰で、この年の発表会で子供たちと演奏することができました。
フィンランド旅行の後、日本で舘野先生にお会いしたのは6月2日、札幌のタワーレコードで。そして、5日後の6月7日に札幌パームホールのリサイタル。演奏後に間宮芳生氏作曲のピアノ協奏曲第3番&ピアノソナタが入っているCDにサインをして頂きました。
舘野先生は、さりげなく「そうそう、写真を持ってきたよ。ちょっと待ってて」とおっしゃってサイン会の席を立って写真を持ってきてくださったので、びっくり!それは、舘野先生のホームコンサートの時に、先生に撮って頂いた写真でした。
写真を持ち歩くのは大変なのに、フィンランドからわざわざ。しかも、大きなサイズで。はじめさん共々感激しました。間宮先生から楽譜を送って頂いた事をお伝えすると、「あれは、素敵な組曲だよね」と。
10月29日には札幌サンプラザで舘野先生の還暦祝いのリサイタルがありました。10年日記を読むと、先生はアンコールを6曲も弾いてくださったのですね。ロビーでヤンネに声をかけられて、マリアさんも一緒だと聞きました。そして、10月31日には函館の五島軒でディナーコンサート。先生とヤンネのデュオリサイタルがありました。素敵な演奏で、お料理も美味しくて幸せな時間でした。ヤンネにワインをプレゼントしました。
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