プラハで聴いたラフマニノフとアクシデント

ラフマニノフのピアノコンチェルトは、2番と3番がよく演奏されるけれど、1番と4番は滅多に演奏される事がないので、全曲演奏会はとても楽しみ。1番は生では聴いたことがないが、1番&2番収録のジョン・オグドンのCDを持っている。4番は、学生の時にプラハで聴いた。男性ピアニストが弾くキラキラとした高音が美しかったのが印象的だった。

学生時代に行ったヨーロッパ研修で最初に訪れた国はチェコのプラハだった。当時は、日本人が今程好んで行く国ではなかったのか、どこの国よりも入国が厳重で時間がかかり、日本人が何故?という感じで珍しそうに好奇の目で見られたのを覚えている。数年前にプラハを訪ねた大人の生徒さんのお話からも、私たちが行った時とは、だいぶ感じが違うようだった。
プラハは美しい所だった。金髪の子供たちは天使のように可愛かったし、綺麗な顔立ちの人が多かった。どこで写真を撮っても絵になった。有名なモルダウ、そしてプラハ城。自販というものは見当たらなく、アイスを売っているお店がたくさんあり、どこも行列になっていた。物価が信じられないくらいとても安いのだ。アイスは30円くらいだったと思う。今は知らないけれど。この美しい国で、ちょっとしたアクシデントがあった。
天文時計を観光していた時だったと思うが、3人くらいの中年の女性が友人Yと私に近づいてきた。何を言っているのか分からなかったけれど、尋常ではない目付きでバックと腕時計を見て何か言っていたから金品が欲しかったのかも知れない。とにかく逃げた…。怖かった。ホテルの近くでショッピングしている時、友人Yはコーヒーを買ったのだが、おつりを返してくれなかった。店員に言っても、何を言っているのか言葉が通じません(英語は分からない)というゼスチャーに呆れた。物価が安かったのもあり、友人はしぶしぶ諦めたが、嫌な思いをした。友人Nとは、ちょっと冒険をして2人でレストランに入り、一番安いメニューからそれぞれ指さした。オーダーを受けたお店の人は不思議そうな顔をしたが、テーブルに運ばれた小さい人参のピクルスのような山盛りと、緑の葉っぱの山盛りを見て納得した。しかも全然美味しくなかった。夕食時とコンサートは正装でと言われ、ドレスを2着持っていった。私たちは、どこの国でも何歳なの?子供かい?と聞かれた。そんな子供に見える異国集団がドレスを着て街を歩き、地下鉄でコンサート会場へと向かったのだから、行き交う人々の物珍しそうな目といったら。地下鉄料金もすごく安かった。地下へと降りるエスカレーターのスピードが恐ろしく速かったのと、勾配が急で、コワゴワとようやっとの思いで乗ったのに、そこで私はとんでもない失敗に気づいた。バックを2つ持ってきていたのだが、なんとコンサートのチケットを別のバックに入れてホテルに置いてきてしまったのだ。コンサートのレポートを書かなくてはならないし、何にしてもプラハまで来てコンサートを聴かなかったなんて事は許されない。一目散にホテルへ走り戻り、ホテルマンに片言の英語でコンサート会場までタクシーで行けるようにお願いした。トラベラーズチェックを使って地下鉄料金の何倍もかかったけれど、無事に間に合った。友人たちには、よく間に合ったし、よく来れたねと言われた。あれ以来、コンサートのチケットは忘れた事がない。あっ、コンサート時間を間違えて、ゲルギエフ指揮の高いコンサートを半分聴けなかった事はあった。はじめさんを道連れにしてしまったのだった。(^^;

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