樹の組曲 0p.75 / Sibelius

 

先日、余市ワイナリーから帰宅する途中で見事な「ななかまど」を見た時、ふとシベリウスの「ピヒラヤの花咲く時」が弾きたくなった。

「ピヒラヤ」とは、フィンランドに咲く「ななかまど」の事で、6月頃に白い房のような花を咲かせるのだとか。舘野先生が名づけられて、日本でもすっかり有名になったシベリウスの「樹の組曲」。その第1曲目。花の香りが風に乗って漂ってくるような、揺らめきを感じる。

ヘルシンキの楽譜屋さんで、シベリウスの楽譜を、いくつか購入してきたのを思い出して楽譜棚を探すと、FAZER社の「樹の組曲」のが在りました。1.ピヒラヤの花咲く時、2.孤独な松の木、3.はこやなぎ、4.白樺、5.樅の木。珍しく5曲立て続けに弾いてみたけれど、どの作品も短くてあっという間。
5曲中、「樅の木」が有名で、教室でも何人もの生徒さんが演奏した事がある人気の作品。もしかすると、舘野先生の演奏でも一番多く聴かせて頂いた曲かも知れない。一番、印象に残っているのは、何といってもアイノラ山荘にてシベリウスのスタンウエイでのコンサート。全音から出版されている「シベリウス ピアノアルバム」の舘野先生による解説文で知ってはいたけれど、実際にピアノの前にかけられた絵を目の当たりにしながら聴いた時の事は忘れられない。「死の床に伏した若い娘と、そのそばに泣き崩れている女性。そして、うっすらと死神の姿が見える」ちょっと怖い絵だった。北欧では「樅の木」は永遠の生と死の象徴なのだとか。

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