帰りを待っていたボスの「アカメ」/熱帯魚との暮らし

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6日、夜遅くに山梨・甲府旅行から帰宅。お魚たちは元気だろうか水槽を見に行くのだが、その瞬間はいつもドキドキだ。どうかみんな元気でと祈りながら水槽を見る。

圧倒的なボスだった「ライオン」の亡き後は、「ライオン」も一目置いていた「アカメ」がボスの座に着いた。右目の周りが赤いので、そう名付けた。「アカメ」は、ゆっくりと私に近づいてきた。そして、私の前に来ると、そのまま水槽の下にうずくまった。かなり弱っているようだった。「おかえり、待っていたよ」。と、そんな風に聞こえた。

翌朝、「アカメ」はフラフラとした泳ぎで近づいてくると、口をパクパク動かして何か喋っているように見えた。すると、突然「アカメ」は狂ったように泳ぎ、自分の身体を強く水槽の下に敷いている石に打ち付けた。プライドが高い「アカメ」は、弱っていく姿を晒したくないのかも知れないと思った。それからウィローモスの間でビシッとした姿勢を保ち、そのまま動かなくなってしまった。

2週間程前だったろうか、ボスの座を巡って「アカメ」に決闘を挑む一回り大きいプラティが居た。激しい戦いの後、「アカメ」はボスの座を守ったようだ。しかし、その頃から体調が悪かったのかも知れない。留守中に逝ってしまう事が多いのだけれど、「アカメ」は、帰りをじっと待っていてくれた。そんな気がした…。

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