ケマル・ゲキチ/マニアック・リスト

今年はリストイヤーで一番ゲキチさんのリストを聴きたかったのですが、叶わず、TVでの演奏を聴かせて頂きました。放送されたのは超マニアックな曲ばかりで、それがまた素晴らしかったです。なにしろ、1,600曲以上もリストの作品は在るのですから、こういうコンサートは貴重だと思います。勿論、有名曲が連なったリサイタルもあり、本当に聴けなかったのが残念でしたが、2011年を締めくくるにふさわしいオール・リストでした。

<曲目>
1.詩的で宗教的な調べから第4曲「死者の追憶」
2.ヴェルディの歌劇「アイーダ」から聖なる踊りとフィナーレの二重唱
3.パチー二の歌劇「ニオベ」のモチーフによる大幻想曲
4.グリンカの歌劇「ルスランとリュドミーラ」からチェルノモール行進曲
5.半音階的大ギャロップ

収録:2011年9月30日(金)
いずみホール

2曲目の「アイーダ」はホームコンサートでピアニストの大井和郎氏が取り上げた事もあり、またスカラ座でのバレンボイムの演奏も聴いているので、馴染みのある曲でした。それと最後の半音階的大ギャロップは、アンコールでよく演奏されましたのでお馴染みの曲ですが、またピアノが鳴っていて、楽しそうなゲキチさんの表情が良かったです。
聴き終わって、はじめさんが「やっぱり凄いわ」と言っていましたが、相変わらず深い表現力に圧倒されっぱなしになりました。放送の冒頭にゲキチさんのお話があり、14,5歳の頃に2週間部屋に閉じこもってピアノの練習に明け暮れ「ハンガリー狂詩曲」を全曲弾きこなせるようになったというのですから、びっくりです!ショパンのエチュードを完璧に弾きこなせるようになるまでリストは身を隠して練習したというエピソードを思い出しました。ゲキチさんの演奏を聴く度に根底には想像を絶する練習があるのだと思い知らされます。来年はリサイタルに出かけたいなぁ。

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