楽譜をざっと一通り見たら、こんな曲だと分かる人は、初見も出来るのだろうと思う。瞬時に指使いを決めて弾き進めていくので、初見演奏の場合は止まらないで、音楽を壊すこと無く弾き通せる事でOKだと思う。学生の頃、初見で連弾曲の相手したり、歌曲の伴奏を弾く機会が多かったので、数をこなせば、ある程度は出来るのではないかと思う。
レッスンの時に、学校で当てられた伴奏譜を持って来る生徒さんが居る。ざっと弾いてもらい楽譜を見ていくと、すぐに見て弾くより、ずっとラクなので、「ちょっと貸して」と言って私は弾くのだが、「どうして練習していないのに弾けるのか?」と生徒さんは思うようだ。
発表会で、私はソロの他に沢山の伴奏を担当するのだが、これも初見が出来ないと覚えきれるものではない。先日のPMFでの演奏会で2人の歌手の伴奏を全て行ったルイジ監督も当然、初見が得意なのでしょう。あのスケジュールの中で、本番まで何回も合わせられるとは思えないから。
譜読みに時間がかかる人は、初見が得意になると、もっと楽しくなるのにと思うのだが、初見が苦手なはじめさんが調べたところ、「プロでも苦手な人は苦手みたいだよ」と言う。楽譜は、勿論、正確に読まなくてはいけないから、初見演奏ではある程度弾けたらOKだと言う場合でも、生徒さんの伴奏でアバウトではいけないので、初見が出来なくても構わないと言う先生もいらっしゃいます。しかし、出来るのなら出来た方が遥かに効率が良いと私は思います。
青島広志氏が初見の極意を伝授!「初見のうまくなる本」という楽譜が出版されたようなので、今度、生徒さんに使ってもらおうかなと思っています。私も興味があります。