優しい先生、厳しい先生

昨日、今日とグループレッスンだった。昨日は、小さい子のグループで9人。もう集まっただけで嬉しいのか、高学年の子まではしゃいでいた。しかし、人前での演奏となると照れと緊張からなのか、高学年の子が「先生、おトイレ」と言い出した。そして、次々と伝染。「我慢してはいけないけれど、おトイレは始まる前に行っておきましょう」

そうなのだ。昨年の発表会では、出番直前の子が「おトイレ」と言い出して、やはり次々と伝染してスタッフを困惑させてしまった。今年は、そうならないように注意していたけれど、グループレッスンでも対策をしておかなければならない。でも、緊張すると近くなるから、我慢しないように特に小さい子には「おトイレ」と言いましょうとも指導してきたから難しいものです。

音楽ノートを使って、聴音の勉強の後、先月に続き「小さい秋見つけた」を、みんなで歌った。なんと、先月は誰も知っている子が居なくてびっくり。心に残る綺麗な旋律なので、帰りには口ずさんでいた子も居た。久々に元気な子供たちに囲まれて楽しかった。はじめさんも、賑やかで羨ましいねぇと。

今日は、レッスン、グループレッスン、レッスン、グループレッスン。少し大きい子たちなので、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ6番を全楽章弾いた。第3楽章を弾ききると、喉がカラカラになる。午前中に中学生の生徒さんのレッスンの時に、なかなか音が入らずに苦労しているので、アナリーゼの話をした。アナリーゼとは楽曲分析の事で、楽譜を深く読み、作曲家の意図を汲み取りながら、自分の解釈を加えていく。曲の構成も考えずに、ただ、やみくもに音を鳴らしていては、前に進まない。この話を少しした後、午後のグループレッスンで、彼女の生き生きとした演奏を聴いて嬉しくなった。人前での演奏は、緊張からどうしても小さい演奏になりがちだけど、音楽に没頭し、「ピアノが好きだから」という気持ちに溢れている演奏は魅力的だ。

生徒さんの中には、つっかえずにとりあえず最後まで弾けたらOKと思っている人が多いと思うけれど、内容が希薄では合格にできない事もあります。勿論ここがこうだから、もっとこうしてみたら?などの説明はするけれど。それに、今合格にする事も出来るけれど、もっと深く勉強して合格した方が、遥かに良いという場合が多いです。むしろ、そこで◯にするのは惜しいと思うから。

「つっかえずに弾けましたね。はいよく出来ました」と、◯をくれる先生は優しい先生なのでしょうか?私は、世間では厳しい先生との噂のようですが、どういう所が厳しいのでしょうね?イイ意味で言われているのなら良いのですが。私自身も生徒さんの前で弾く時は、真剣で喉がカラカラになります。演奏は楽しいけれど、厳しいものでもあると思います。先日亡くなった森光子さんも厳し方だったとの事ですね。

優しい、厳しいの意味を履き違えないで欲しいなと思います。

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